【三和新聞】207号

2018-03-30
第207号 Let’s cooking♪
writer: 菅 沼 稔

 寒さも和らぎ、今年もあっという間に4月となり進学のシ-ズンです。我が家の次男坊もこの春、中学を卒業し高校に進学します。「将来どんな仕事に就きたいの?」と聞くと返ってきた答えは『You Tuber(ユーチューバー)』でした。このところテレビでもたまに見かけるSNSに動画を公開して広告収入で生活している人達の事です。最近は中学生の【将来の夢ランキング】でも上位になっており、中には年収1億円以上を稼ぐ人もいるようで・・・情報社会が生んだ新しい職業です。そんな次男坊の受験シーズンの真っ只中に私、インフルエンザに罹(かか)ってしまいました・・・。

 毎年のようにインフル流行は訪れるものの幸いにも自分がなることが無かった為、油断していたのか?はたまた体力が落ちたのか?実に13年ぶりのインフルエンザでした。受験前の次男坊に移すワケにはいかない為、完全隔離を徹底し家族との連絡はスマホの『LINE』で行い、食事等の運搬係りは既にインフル完治の長男の役目!発熱中は奥さんとも顔を合わせていません。そんな隔離の最中、スマホで料理について勉強しておりました。実は最近少し・・・料理にハマっているのです。

 キッカケはコンビニのアルバイトに出掛ける妻に代わって日曜日の夕飯が私の担当になったことです。これまでも休日のお昼に子供達の為にチャ-ハンや焼きそばを作って奥さんのご機嫌を取ることは有りましたが、手の込んだ料理は皆無でした。しかし最近はスマホのアプリで検索すれば沢山の料理レシピが出てきます!私が知っている料理アプリといえば『クックパッド』くらいでしたが調べると色々なアプリがあり、今一番のお気に入りは『クラシル』というアプリです。これは料理レシピを早送りの1分動画でとても分かり易く紹介しており、凝った料理レシピに有りがちな聞いたこともない調味料や食材が無く!冷蔵庫の残り物を簡単に美味しくする事をコンセプトにしていてユーザ-の心をしっかりと掴んだアプリだと思います♪

 さて、先ほどのインフルエンザ療養中にスマホで【低温料理法】なるものを発見しました。これは料理研究家の『水島弘史シェフ』が提唱する料理法で、強火で調理するのが当たり前と思っていた野菜炒めやチャ-ハン等を低温で仕上げるような・・・これまでの常識を覆す!目からウロコのレシピを科学的な根拠に基づいて紹介しており、非常に興味を惹かれたので試してみました♪色々と紹介されているのですが、今回は自分が実際に試してとても感激した!低温加熱法の『寄せ鍋』について紹介したいと思います。

 まず始めに出汁を取るのですが、鍋に張った常温水に肉や魚の具材を入れ、弱火で65℃になるまで加熱し5分程この温度を保ちます。常温の水からゆっくり火を通すことで具材の旨味を最大限に引き出し、同時にアクや臭みも取り除ける様です。この後、具材を全て取り出してから90℃まで加熱して出汁を漉(こ)すのですが、この時!ビックリする量のアクが鍋底に張り付いています。これに塩味をつければ出汁は完成です。後はきれいに洗った鍋に出汁を戻して火を点ける前に野菜・キノコ・先ほど出汁を取った肉&魚すべての材料を入れて弱火で80℃まで加熱したら火を止め、蓋をして20分で完成です♪弱火でゆっくり加熱することで野菜の細胞を壊すことなく旨味を閉じ込められ、野菜本来の味をシャキシャキ食感で味わえるのです。ポイントは温度で、ゆっくりの加熱と沸騰させないことが重要なので私は温度計を買って理科の実験の如く!チャレンジしてみました♪肉も魚もプリプリ食感でポン酢をかけても良いのですが、出汁がしっかり出ているので塩味だけでとても美味しく!お勧めで~お試しあれです♪

 その他にも紹介されているレシピのどれもこれもが斬新で、一見『眉唾?』な調理法にも感じますが、味については試す価値アリです。さて、ここで話しは急展開ですが!仕事においても経験や知識が蓄積されるほど【固定観念】に縛られて物事を考えてしまいがちですが『物事の本質をしっかりと見極め』尚且つ、冒頭の『You Tuber』のように時代の波に乗れる様な【新しい道】を模索し、精進して参ります。

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