【三和新聞】201号

2017-09-30
第201号 3年ぶりの『鮎釣行』
writer: 市川 五規

 今年の夏、私の趣味でもあります『鮎の友釣り』に出掛けて来ました。本当に久しぶりで・・・3年ぶりとなります!友釣りには色んな道具が必要でして、まずは竿と仕掛けに針。ここまでは普通の釣りの準備と変わりないのですが、これプラス友缶(オトリ鮎を入れる缶)引き舟(鮎を入れて水面に浮かべておく物)タモ網、足袋とタイツとベルト等を前日に用意しました。さて、当日になりコンビニで昼食と熱中症対策のアクエリアスとノンアルコールビールを購入し、豊川の上流の寒狭川下漁協管内でオトリ鮎と釣り券を購入し、いざ!国道257号の只持橋の下流側に場所決めしました。橋の上から川をのぞき込むと鮎が群れて泳いでいるのが見えました♪

 以前は車から川まで簡単に行けたのですが、最近はイノシシやシカによる畑の作物被害除けにフェンスが張り巡らせてあり狭い出入口から入ることとなります。川にたどり着いて周りを見渡すと、他に釣り人は2人いましたので少々距離をとり・・・目が合ったので会釈をして準備を始めました。川に入ると最近雨が降ってなくて水位が少々低く、濁りはありませんが『アカ腐れ状態』で歩くとドロドロとしていました。(アカとは鮎が食べるコケで緑色のタイプではなく茶色のものです)オトリ鮎を仕掛けにセットするにはハナ環を鮎の鼻の穴に通します。その為に、引き舟からタモ網へ移して鮎をつかんでハナ環を通します。その時でした!手からツルッ!とすべって川にポチャン!と・・・逃げられてしまいました。初心者にありがちな恥ずかしいミスです。これが3年のブランクかと思いましたが、気を取り直してセットし竿を微妙に操作してオトリを水深のある流心に入れました。
 
よく【鮎を釣るなら石を釣れ】と云いますので、大きな石の下流側や左右に誘い『泳がせ釣り』をしました。下流側の石周りや上流側の石周りと30分、1時間と泳がせましたが反応がありません。時折周りで鮎が跳ねてはいるけど、釣れません。ここで昼食をとる事にしてノンアルビールをプシュッ♪と開け、チーかまをパクリ!弁当もツマミにゴキュゴキュッとビールを喉に流し込み、辺りを見渡すと山には深い緑の木々青空川のせせらぎセミの鳴き声、うーん実にビールが旨い♪単純ではあるが幸せを感じつつ日々のストレスはこの川に流すことにして、釣りを再開しポイントを少し下流側の中くらいの石がゴロゴロしている所に移動しオトリを流心脇の石に誘い込んだ時でした。目印がビューンと動いたと同時に竿にガツーンとアタリがきました!私は「コレ!コレ!この感じ♪」と言いながら慎重に引き抜きました。タモ網に入ったのは18センチ程で、スイカの良い香りがする鮎でした。

ここいう『引き抜く』とは、川魚は針掛かりすると下流側に一気に泳ぎ下ります。その時に8メートル程の竿を真上にまっすぐに立てますと竿がギューンとしなり、さらに下流側に泳ごうとすると竿のしなりと糸の長さの限界を超えると自然に鮎が水面からあがります。すると竿のしなりが戻る力で鮎が自分の方に飛んできます。これをタモ網でキャッチするのです!これが上手に出来るととても気分よく満足できます♪これが『引き抜き』です。・・・が、失敗すると自分の脇をビューンと通り抜けて上流側に飛んでいき、ボチャーン!と着水してバラシとなり逃げられます・・・。オトリもグッタリと弱りますし、しかも他の釣り人に見られた時は穴に入りたく、いや水中に潜りたくなります・・・。
話を元に戻しまして・・・ここで釣れた鮎は元気なので、またオトリとして使います。これが『友釣りは回転の釣り』と云われています。そこから2時間で3尾釣れ、本日の釣果は4尾となり4時に納竿としました。家に帰り塩焼きにして、ビールと共に美味しく頂きました。3年ぶりの釣りでブランクも感じましたがとても楽しく遊べました・・・が!コレを仕事に置き換えると『3年ぶりでダメでした・・・(汗)』では済まされません。シッカリとデータとして残し、管理しておく事が大事なのは当然の事であり、更に改善しつつ良い『ものづくり』が必要だとつくづく思った1日でした。

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