【三和新聞】200号

2017-08-30
第200号 『今を、生きる・・・』
writer: 新妻 吾郎

 2000年の12月から、この【三和新聞】を創刊した。はじめの3年間は私ひとりで毎月メイン記事を書いていたが、2004年の2月号で『隔月で書きます!』と泣きを入れた。また2006年の4月号で早くも『4人(4カ月分)の部課長記者さん達に書いてもらって~5番目に書く!』という姑息な手段を使い、なんとか2009年に第100号を突破した!この時の担当記者はワタクシ。たまたまではあるが、仕組まれた『陰謀説』が流れたような~流れなかったような・・・。そして!なんだぁ~かんだと時は経ち!今回~2017年9月の今月号で第200号を迎えることが出来た。担当記者は今回もワタクシ。またも陰謀説が流れるか?とにかく!『継続は力なり』・・・ただただ嬉しく、三和新聞の記者全員に感謝感激!雨あられである。ありがとう・・・・・

 さて、今回は北海道ツーリングのお話し。7月中旬、敦賀湾からフェリーにて苫小牧に上陸!最高の天気で大地を走り抜け~『すすきの』で素敵な夜を過ごし?翌日、道東へと向かう道中~猛烈な雷を伴う豪雨に打たれた。(バチが当たったか?) 所々で道路が冠水。水位は走っていてステップが浸かるほどである。マフラーが水面を「ボボボボ!」と唸っており『ここでエンストしたら、大変なことになる!』と生きた心地がしない最中、ふと霧に煙る道路の先にエゾ鹿がコッチを見てはピョンと、ひとっ跳びで茂みに隠れた。全く人通りというか車の通りも無い、独りぼっちの冠水道路でひとつの生命(いのち)に出会えたことの喜びと『ヒグマじゃなくて良かった・・・』という安心感にホッと一息つくと、今度はソコソコの大きさの雹(ひょう)が降ってきた!同日、関東でもカナリ大きい雹が降ったようで『マジか・・・』と。・・・あんな経験は初めてだった。北海道気象協会の発表によると、この日~1時間降水量の観測史上1位を更新したようだ。『生きてて良かった。』と心底、思えるほどの雨だった。翌日も根室・知床とカッパを着続け、修行僧が如く~前日の雷雨ほどではないが走り続けた。牛や馬はモチロンのこと~エゾ鹿・キタキツネ・丹頂鶴と、時折~目の前を突っ切って来る水鳥たち・・・ヒグマ以外はみんなに出会えた。みんなビッチョビチョに濡れていた。

 商工会議所のメンバーと共に北海道に渡ったのだが、途中まで一緒で~その後バラバラに別かれた。それぞれが自由で、ソロツーリングの楽しさも解っている方々だからだ。それから2日後~朝靄に煙る摩周湖で<これは完璧に見えない『霧の摩周湖』やな>と思いつつ、大好きな第三展望台へ行ってみると2日前に分かれたツーリングメンバーの『石ちゃん』と霧に煙る駐車場でバッタリ出会ってビックリ!・・・ザックリとしたそれぞれのコースは聞いていたが、日にちも時間もアバウトなので~ホント偶然の出会いに「おぉ~♪」と歓喜の雄叫びを2人で上げていたら「吾郎君?」と、今度はご夫婦に声を掛けられた。霧で良く見えなかったので~近づくと「わぉ♪」と家内側の御親戚で、なんと埼玉から~いらしたのだ!第三展望台にいる、たった4人が『知り合い!』という・・・まぁ~霧で摩周湖は全く見えなかったが『偶然の奇跡♡』を摩周湖は魅せてくれた!感謝。その3日後、またも『石ちゃん』とは~小樽でもバッタリ遭遇し、これが異性なら恋に発展しちゃうカモ♪と思うほどの出来事であった。

 さて、あの事故から・・・3年ぶりに訪れることが出来た北海道。学生時代を過ごした北海道。大好きな仲間たちがいる、相変わらずの・・・北海道だった。遥か彼方まで見渡せる大草原を、生き物のようにうごめく湿地帯を、天まで続くのかと思うほど真っ直ぐな道を走りながら『生きている』と感じた。『今を、生きている・・・』という瞬間を感じながら、感謝して走った。細かく言えば『今』の1秒後は『過去』であり、1秒先は『未来』である。その一瞬、一瞬に情熱を注ぎ信頼を築き上げ・・・その一瞬で信用は失われ、命を落とすことさえもある。『今』を大切に【今、生きている喜び】を噛み締めながら『今』を生きられなかった方々の分まで、私は生きようと思う。

 

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