【三和新聞】188号

2016-07-31
第188号 『技術の進歩』
writer: 小林 照宜

丁度昨年の今頃の事になります。その時に長年乗っていた愛車が故障しました。仕事で客先から帰る途中だったのですが、突然「プシュー!」という音が聞こえ、何処からともなく白い煙が立ち込めました。一瞬何が起こったのか分らずにいましたが、もしかしたら自分の車がおかしくなったのかと思い後ろを走っていた同僚に電話をしたら、まさに私の車から白い煙がモウモウと上がっているとの事でした。自宅までもう少しの所だったので、ここで止まったら車が動かなくなってしまうと思い心配をしながら何とか自宅に着きました。

1608挿絵

翌朝早めに起きて、まずラジエータの水の量を確認しましたが見える筈の緑色の水面が有りません。試しにペットボトルに水を入れ、ラジエータの口から水を入れてみましたが車体の下からボタボタ・・・と入れた分と同じぐらいの水が落ちて来ます。このままでは車を動かす事は出来ないと思い、同僚に迎えに来てもらって仕事に出かけました。その日の内にディーラーに電話し2~3日で車は直って来ました。故障の原因は冷却水のホースを繋ぐプラスチックの部品が割れて、そこから水が流れ出ていたとの事でした。その車には15年も乗っていて走行距離も15万kmを超えていました。私的には愛着が有りもう2~3年乗るつもりでいましたが前の年から故障が続いていて、その度に数万円の出費が出ていました。そんな事で家族から買い替えを勧められました。意外と突然の事だったので私の中では意中の車種は決めていませんでした。それまでは車格の大きな車だったのですが子供も大きくなって一緒に家族で遠出する事も少なくなって来たので普通車レベルの車にする事にしました。

購入した車には『自動ブレーキ』が付いていました。テレビのコマーシャルで何度か見た事が有り、気にはなっていたのですが自分が乗るとは思ってもいませんでした。乗り始めて10か月程経ちますが何度か『自動ブレーキ』恩恵を受けた事が有ります。ちょっと考え事をしながら運転していて前の車のブレーキに気づくのが遅れて『自動ブレーキ』が作動した事が2回程有りました。通勤の途中に片側2車線の道路で追越し車線を走っていた時に側道から流入して来た車がそのまま追越し車線まで変更して来て追突しそうになった時もブレーキが作動しました。この時は『自動ブレーキ』が付いていて本当に良かったと感じました。今度の車には『全車速追従機能付クルーズコントロール』と言う機能もついています。以前乗っていた車にも『ドライブコンピュータ』というアクセルを踏まなくても良い機能が有ったのですが、前方に走っている車と車間距離が詰まるとブレーキを踏まないといけませんでした。今度の車はアクセルもブレーキも踏まなくて良いのです。停車した状態からブレーキペダルを放しハンドルに有るスイッチを押すと設定したスピードまで加速してくれます。先行車がいれば設定スピード以内で先行車に続いて走ります。先行車が減速すればそれにならって減速します。時速0~100kmまで対応なので高速道路でも使えます。『アクティブレーンキープ』という機能も付いています。時速65km以上で走行している車線から離れるのを抑制してくれる機能です。流石にハンドルから手を放す事は出来ませんが車線から外れそうになると車線の中央に向かってハンドルを切ってくれます。これら機能を使うと技術の進歩を実感しますし、何よりも車の運転が楽になりました。

今年中に自動運転の車が出るそうです。高速道路上で一定の条件付らしいのですが素晴らしい事だと思います。そうなると何処でも自動運転する車が出て来るのが待ち遠しく感じます。誰でも運転出来る車、自動車事故の無い社会が早くくれば良いなと思いました。日々技術は進化しています。私も日常に満足せず、時代の流れに取り残されない様に躍進して行かなければと感じています。

 

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