【三和新聞】4号

2001-03-01
第4号 健康ナルシスト

鶏が先か・・・卵が先か・・・これは永遠のテーマである。様々な説が世の中に出回っているが、生物学的見解は【卵が先】という説の方が多いようである。私も、多分、そう思う。では、【健康】をモチーフに考えてみると、先に来るのは、【心】か・・・【身体】か・・・。

3月【第28号】 健康ナルシスト

話は変わるが、私はどちらかというと、【ナルシスト】である(キッパリ)。その昔、風呂上りにはいつも、自分の裸体を鏡に映し出し、色々なマッスルポーズをとっては、自分の躍動する筋肉を眺めてウットリしていたものである。【筋肉美】を追求する【ナル】としては、一寸の【脂肪】も許されること無く、妥協無く、毎日、腕立て、腹筋、背筋、スクワットを各100回ずつ欠かす事無く、16年間もトレーニングしてきたのである。その鍛え抜かれた肉体に、ウットリしていたのである。ある種、【生き甲斐】だったのである。

ところが、ある年齢を過ぎてから、鏡を見なくなったのである。そう!【三十路(みそじ)】というある意味、人生の境界線。いわば、若者とオッちゃんのボーダーラインを超えた辺りから、己の肉体を鍛えることもなく、回りを気にすることもなく、筋肉は落ち、脂肪だけが増加し続け、体力はおち、また10kg程太っていったのである。・・・・・これは非常に、不味いパターンである。【観られている】という【ナル】的感覚が薄れていくと、【若さ】を失うと私は考察するのである。それは芸能界を見るとよく解る。多少、ブッチャイクなアイドルでも、【観られている】という感覚が、その人を綺麗にしていく手伝いをするのである。また、外見的なものだけでなく、内面的なものでも、例えば勉強しなければ!と思っている学生は、受験日が近づくにつれ、ドンドンと顔が引き締まってくるものなのである。ある方向に自分の目標を持っている人はその方向に向かっている時、とても光って見えるのである。それは【本当の仕事】をしている人にも、よく見られるのである。そして、そういう人はその光が陰らないように【努力】をしているのである。そういう人は【若さ】や【老い】のボーダーラインなど本当は変幻自在なのである。では、その【努力】を支えているものは・・・・・。

話は戻り私は今、あの頃の肉体を取り戻すべく、日々【努力】をしているである。最近も【通販モノ】を2つばかり衝動買いしてしまったのである。ひとつは【ボディーバイブ】・・・ちょっとイヤらしい想像を掻き立てられるネーミングではあるが、この商品がなかなかアナドレナイのである。品物自体は腰に巻く普通のベルトのような形状で、バックル部分にちょっとした装置が付いており、つまりは、ある程度引き締めた状態のお腹回りに巻き、お腹を膨らませてしまうと、そのベルトが引っ張られ、バックルのような装置が「お腹を引っ込めなさいよ!」といわんばかりに振動するという代物である。まるでパブロフの犬のように、精神・神経の連鎖反応的な部分に挑戦してくる嫌なヤツなのである。私は、この【緊張の連続】に耐えきれず、2日で外してしまったが・・・また、付けようと思っているところなのである・・・。もうひとつ購入したのが【ボディーブレード】という代物で、コレもなかなか良いのである。この商品の良いところは・・・・・ジャパネットタカタの手下のようなので商品説明はやめておこう。ただ、毎年参加しているトライアスロンも、今年はもう少し【気合い】を入れていこうと思っているのである。その手始めとして3月18日(日)に【中日豊橋ハーフマラソン大会】にエントリーしてしまった(宣伝)。旋盤の吉田さんと一緒に走るのである。いや、一緒に走るのは不可能だと私は思うのである。それは吉田さんが54歳というお歳の割にはメチャメチャ元気オヤジだからである。「いやぁ~昨日は疲れすぎて3発しかできなかったよ!」と豪語する強者だからである。私はこの吉田さんと【北海道100kmマラソン大会】にも出場しようと約束してしまった。非常に後悔している今日この頃なのである。なにより私と吉田さんとの決定的な違いは、日々のひたむきな積み重ねの違いである。毎日黙々とトレーニングを重ねる【マラソンランナー】と、一発勝負を無謀に賭ける【なんちゃってトライアスリート】とは歴然と、雲泥とした【差】がそこにある。「いつなん時でも鍛えようと思えば、どんな状態でも人間は鍛えることが出来る。」と言う吉田さんに私は敬意を抱くのである。そんな吉田さんと、冒頭に掲げた【心】と【身体】はどちらが先かという討論を交わしたことがある。「心が萎えると身体も萎える・・・身体が萎えると心も萎える。どちらも大事。バランスが大事。でも、しいて挙げればワシは心が萎えたら終わりやね。」そう話してくださった吉田さんがとても印象的で、私の心に焼き付いているのである。

さて、あなたは【心】と【身体】・・・どちらが先に立つと考えておられるだろうか。これは【鶏】と【卵】同様、永遠のテーマである。ただ1つ私が言えるのは、吉田さんは、お茶目でスケベな【健康ナルシスト】である。

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