【三和新聞】31号

2003-06-01
第31号 鏡

電車の中で化粧をする女性が増えた。いや、【女性】とはまだいえない女子高校生~ヘタすれば女子中学生である。彼女らは平然と公衆の面前で大きく目を見開き、口をひろげて外見だけを一生懸命に装っている。【中身を磨けよ!】と周りの誰もが心で言いたげに、しかし無表情で彼女らの顔面工事を見ている。よく出くわす光景だ。彼女らにとって化粧品と鏡は必要不可欠~絶対の必需品なのである。そこで思った。【鏡】って何だろうと・・・。

6月【第55号】 鏡

【鏡】は古来~呪術的なものとして重視され、祭器や権威の象徴・財宝とされていた。その神懸かり的要素をふんだんに含んだ【鏡】~まつわる小難しい話しも実に多々あるが、そんな話しはどうでもええ!・・・なら、すんな!ということで今回もシンプルに~皆さんは【鏡】というモノのイメージをどう捉えておいでだろうか?「顔を見るモノ」「全身を見るモノ」「自分を見るモノ」「自分自身を見つめるモノ」・・・【鏡の中の自分】に「最近、よく頑張ってるな!」という労い(ねぎらい)の言葉や「おい!俺!もっと頑張れよ!」とか「おい!俺!最近、たるんでないかい!」といった叱咤激励・・・こんな時に用いられる【鏡】・・・コレも確かにアリだと思う。しかし、今回私が言いたいことは~そんなこっちゃねぇ!・・・なら、すんな!ということで今回私がお伝えしたい【鏡】のイメージはズバリ!こうである。それは、自分自身を正確に映し出す鏡は、実は、対面反射するその鏡の中には無いんじゃないのかな?と。要は、自分以外の取り巻く環境全てが、実は本当の自分自身の姿を映し出す【本当の鏡】なのでは・・・と。

【人は鏡】~最近私がよく思うことである。なので、身近な所で嫁さんに聞いてみた。「俺の悪いトコはドコだ?」と。答えは直ぐさま返ってきた。「自己中心的」「すぐ怒る」「寝たら起きない」「酔っ払うと説教オヤジ」「私の話を聞かない」etc・・・う~む。耳が痛いが~なるほど!コレが俺か!と謙虚に受け止め~以後、悔い改める所存である・・・。また嫁さん以外にも私は、いろんな方々に自分自身をぶつけ、反射する自分を確認している。とにかく【己を知る】ことである。【鏡】は沢山ある。奥さんや子供や両親に兄妹、上司に同僚に部下もそう!友人に恋人に愛人だって!・・・おいおい!~とにかく【人は自分の鏡】なのである。

【会社は鏡】~コレもまた常々感じるところである。「自分はこれだけ頑張っている」「努力している」といったところで~会社業績は昨今、水面ギリギリの低空飛行にある。「景気が悪い」「ドコも似たようなモン」などと格好悪い言い訳はしたくない。秀でる会社は、どのような状況下でも秀でる・・・【鏡】はリアルに映し出すのである。「まだまだ頑張りが、努力が足りないのだ」と・・・。私はトップとして、この事を深く心に刻むのである。【会社は自分の鏡】である、と。

今回の御題目【鏡】は~ちょっとハマッた。【答え】が無いようで、またいくつもあるようで・・・上手く伝えられない自分を歯痒く思うのである。ただ【更なる向上】を絶えず目指す為、その為に【鏡】を・・・と、思った次第である。後ろ髪を引かれながらも、この言葉で締めくくらせて頂く。【私達の心の中の考えや思いが、私達を現在あるが如き私達にしている】

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