第294号 NO LIMIT! 2

2025-06-30
第294号 NO LIMIT! 2

writer:太 田 敏 浩

 令和の米騒動で米の価格高騰が続いています。備蓄米を放出すれば古古古米の味が云々騒がれる始末。僕はお米がいただけるだけで『ありがた山の寒がらす』です。←マジ寒。米農家の皆様には分野は違えど同じ製造業に携わる身としてこれからも美味しいお米を作り続けてもらいたいと切に願うばかりです。さて!【来年は胸を張ってウルトラランナーだと言えるように限界の高みを目指したいと思います!】これは前回の僕の記事の結びの文章です。そして今年の飛騨高山ウルトラマラソン100キロに参加してきました。果たして太田は真のウルトラランナーになれたのか!以下、【NO LIMIT!】の続編【NO LIMIT! 2】になります。

 遡(さかのぼ)ること今年の1月、にしおマラソンでの事です。20キロ地点を過ぎてから激しい右膝痛に襲われました。何とか完走したものの帰路の途中、豊橋駅に着いて席から立ち上がると右足の爪先が地面に当たっただけで膝の激痛で腰から落ちそうになり、何とか電車からは降りたものの一歩も動けません。結局【名鉄の駅員さん】のご好意に甘えさせていただき車椅子で駐車場まで運んでもらいました。駅員さんにこの場をお借りして厚く感謝申し上げます。次の日に病院でレントゲンを撮り診察結果を聞くと、骨や軟骨には異常が無いとのこと。炎症で膝に水が溜まっているとのことでした。こんなに痛いのに異常が無いことに驚き、そして安堵しました。しかし異常が無いとはいえ、4月になっても痛みで膝が曲がらなくて屈伸も出来ない状態です。本番まであと2カ月。もうウルトラマラソンには間に合わないと諦めかけていましたが、お客様の「NO LIMIT!読んだよ!」の声に一念発起!あと2ヶ月しかないけど気合を入れ直しました。会社帰りに整体でマッサージと電気治療に通い、走れないなら筋トレだけでもやろうと日々取り組みました。最後の仕上げは整体で膝にテーピングです。出来るだけの準備をして、いざ飛騨高山へ!

 6月9日天候曇り。いよいよ本番がやってきました。スタート地点に整列します。スタート前でもゴールが100キロ先という実感は湧きませんが、これから何が起きるのか高揚感が堪りません。またここに帰ってきた。今年の自分はどこまで行けるのか。スタート10秒前から皆んなで手拍子を始め、拍手しながらスタートを切ります。制限時間は14時間なのでざっくりと1時間に7キロを目安にペースを刻みます。途中、抜きつ抜かれつの青年に「ずっと自分と同じくらいのペースですね。頑張りましょう!」と声を掛けられ、その後もお互いに追い抜く時には声を掛け合って前へ前へ。練習不足は如実でアップダウンの激しいコースに脚が止まりかけます。そんな時、追い抜かれ際の青年のエールに支えられながら辿り着いた50キロ地点、7時間を超えていました。100キロ完走の淡い希望はここで断念して、飛騨牛のエイドステーションを目指します。ここまで頑張った右膝は下りでピキピキし始めたので下りも歩きます。膝がここまで持ったのはテーピングのおかげです!先生ありがとう!僕の膝もよくがんばりました!声を掛け合った青年には暫く会わなかったけど、また前方に2人で話しながら歩いている青年が見えてきました。青年と合流すると次の関門は間に合わないからと心が折れた感じでした。「あと5キロだからここまできたら飛騨牛を食べに行こう!」と誘い、気持ちを入れ替えて3人で歩を進めました。脚の痛みを忘れて会話の花を咲かせ、やっと辿り着いた関門前。3人で記念写真をパシャリ。(H君、M君、楽しい5キロをありがとう。来年こそはゴールで写真を撮ろう!)飛騨牛に舌鼓を打ちバスに回収されてゴールまで移動しました。今年の飛騨高山ウルトラマラソンは57.2キロで終了になりますが、沢山の感謝で辿り着いた今回のゴールは完走とは違う満足がありました。

 次の日の朝、宿を出る時に同宿のランナーさんから「ランナーさんですか?お疲れ様でした!」と声をかけてもらいました。その一言に元気をもらい、お互いを尊重出来るこの場所へまた来年帰って来るんだ!と心に誓いました。

 さて、仕事も山あり谷ありのウルトラマラソンみたいなものです。余裕が有れば誰かを助け、余裕が無ければ誰かに助けてもらう。皆んなで支え合い、声を掛け合いながら成長していきたい。そして、その根っこにはお互いの尊重と感謝があってこそだと思います。

Copyright(c) 2009 SANWA KIKO CO.LTD All Rights Reserved. Design by 三和機工株式会社