第281号 取捨選択

2024-05-31
第281号 取捨選択

writer:岩 本 祐 亮

 

 早いもので今年も、もう6月。6月のイメージというとやはり『梅雨』ではないでしょうか。いやいや『ジューンブライド』でしょ!と連想するロマンチストさんもいたり、いなかったり、、、ちなみに私は『ノベンバーブライド』ですけど何か(怒)(←どうでもいい情報はさておき)梅雨になると洗濯物は乾きにくく髪は湿気でボサボサに。カラっと晴れたかと思えば急に雨が降ってジメジメしたり何かと過ごしにくい季節ですね。この時期はどうしても天気予報を気にしがちです。テレビニュースを観ていても洗濯指数やら何やらでいつもより天気に関する情報が多い様に思います。私は専用の天気予報アプリで、ほぼ毎日天気予報を見ています。アプリの予報とテレビの予報が合っていない時があり困る事がありますがそんな時は”Yahoo”や”Google”などのウェブサイトで調べるのですが、これまた一致せずで私を混乱させるのです。同じような経験ありますよね?!

 ところで皆さんはどんなツールで天気を確認していますか?私と同じように専用アプリって方が多数派ではないかと思いますが、新聞やテレビニュースで知るって方も多いでしょうね。そんな中、最近では『テレビ離れ』が深刻になっています。少し前までは若者のテレビ離ればかりが取り上げられていましたが若者だけではなく中年層でもテレビ離れが進んでいるそうです。岩本家の場合では特に見たい番組がなくても”BGM”代わりにテレビをつけているので、あまり実感はないのですが“youtube”や“primevideo”などを利用する時間が増えてきているのも事実です。それでもスポーツなどは、やはりライブで見たい派ですし同じ時間に情報や感動を共有したいので、まだまだテレビは欠かせません。私が学生の頃は学校へ行くと必ず「昨日の〇〇見た~?」などとテレビ番組の話で盛り上がっていましたが今時の学生達はひょっとしたらそんな会話はしないのかな?と考えると何故か少し寂しい感じもしてしまいます。ちなみに私の弟は訳あってバツ1つの勲章を手土産に隣の実家に舞い戻ってきましたが部屋にテレビは無く、彼曰く「テレビなんて見ない!」との事。30代後半なのに若者のふりをしています。

 さて、テレビ離れについて掘り下げていくとその原因はいろいろあるかと思いますが最大の要因は、スマホの普及に伴い“SNS”や『サブスクリプション』などのネットコンテンツが充実してきた事にあると思います。では何故ここまでネットコンテンツに魅了されるのかというと、それは【選択肢の自由化】にあると思います。ユーザーは自分の興味のある事や好きな物を、好きな時間に見たり聞いたり出来るのですから利用者が増えるのは至極当然の事です。これはまさの【テレビとネットの逆転】といっても過言ではありません。テレビでは見たい番組があっても時間が合わなかったり、家族内で見たい番組が異なりチャンネル争いをしてみたり、そもそも興味のある番組がやっていない場合もあります。もう2、3年もすれば『チャンネル争い』なんて言葉は使われなくなっているかもしれません。

 少し視点を変えてネットコンテンツ側になって考えてみます。まずはどんな事を発信しどんな内容で勝負を仕掛けていくのか。またどのようなユーザーをターゲットにするのか、客層や性別などを絞り込んだ上でそれらを取り込む為にはどうすればいいのかを模索するでしょう。テレビ番組と異なる点は全ての人がお客様ではないという事です。同じ趣味嗜好の人だけを【狙い打ち】です。そして興味を持ってくれない人は思い切って【捨てる】のです。この潔さがユーザーを虜にしているのだと思います。

 さて、私達の仕事でこの潔さを出せるのか、、、。我々の最も得意とする分野で勝負を仕掛け、お客様を絞って狙って【虜】にする。聞こえは悪いですが難しい場合は勇気を持って【捨てる】事も必要ではないかと思います。逃げではなく『前進する為の捨て』です。全ての事柄に対応していく事はとても労力を伴います。企業として生き残る為、発展していく為にはこの【取捨選択】を見誤ることなく慎重かつ大胆に行っていくべきだと考えます。最後に、大好きな格闘技を視聴する為だけに某サブスクを利用した私は狙い打ちされたいいカモでした。

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