【三和新聞】140号

2012-08-01
第140号  中国からの便り・・・☆
writer:山崎 行雄

中国に単身赴任して、もう少しで1年を迎えようとしています。見知らぬ土地に来たばかりの頃は外に出ても右も左もわからず・・・迷わない様にと近場の散歩で時間つぶしの日々でした。今では大分慣れて行動範囲も少し拡がりましたが、やはり1人での遠出は難しいところがあります。私の住んでいる所は珠海市(ジュハイ市)の郊外の新興住宅地で日本のマンション形式の建物が沢山立ち並んだ所の一角に有ります。住宅は各ブロックに区切られており、出入り口には警備担当の従業員が24時間体制にて、住人や関係者以外は入れない様に厳しくチェックしています。住人は専用カードを持ち、機械タッチして自動ロックを解除して出入りします。ですから結構、セーフティーなトコに住んでいるのですよ♪ただ、このカードを酔って落としてしまうと命を落とすのと近い状態になりますので肌身離さず大切に管理しております・・・。

8月【第140号】 中国からの便り・・・☆

敷地の中には池や小さな公園もあり、手入れされた緑の木々が沢山植えてあって散歩が出来る環境です。住んでいる住民は中流階級の人達が多く、祖父母との同居が多い様です。聞くところによると中国では結婚して家を購入すると両親を呼び寄せ同居し、子供が出来ると祖父母に子供の面倒を見てもらい若い夫婦が共働きで一家を支えるのだそうです。日本では二世帯同居が少なく成っていますが中国では、当たり前の事だそうで中国人の家族の絆の強さを感じます。住まいから15分ほど下町の方へ歩いていくと町の景観が変わり賑やかな商店街に辿り着きます。通りから小さな路地に入ると果物屋さん、雑貨屋さん、飲食店、携帯電話の中古品販売といずれも小さな店構えの所で、商品は道路迄も占領し積み上げ販売しています。ある肉屋さんは冷蔵庫も無く暑い日差しの中、テントで日差しを遮りテーブルの上に肉の塊を売っている店も有り、店主は手持無沙汰にタバコを吸いながら道行く人を眺めるばかりで、この様な肉を買っていくお客が要るのか?商売が成り立っているのか?と逆に此方が心配してしまいます。道路に座り紙の上にバナナを数房置いて売っている年老いた老人や、リヤカーに数種類の果物詰め込んだ人が新鮮な果物に見える様に時々果物に水をかけては大声で叫びながらお客を呼んでいます。この下町は散策する人、買い物に来た人、若いアベックが食事をしたり、人の往来が多くものすごい活気を感じるのと、中国人の生きる為、生活の為に働く貪欲さをとても強く感じます。珠海市の近くにはカジノで有名なマカオが有り、珠海の海岸に出るとマカオは目の前に見え、大陸から見るマカオの夜景は本当に『素晴らしい♪』の一言です。まぁ~私は夜景を眺めるだけで満足ですので、あまりマカオには行きませんが・・・。

今年の2月から6月にかけては、昆山(クンサン)工場でも仕事をする事に成り、珠海から飛行機で上海へ飛び、上海から高速道路を1時間強走ると昆山工場が見えてきます。昆山工場で3週間仕事をして、残り2週間はまた珠海工場で仕事と・・・とにかく珠海(ジュハイ)と昆山(クンサン)を行ったり来たり致しました。上海の近くには珠海と違って古い歴史的な観光地が点在しており、休日には通訳の衛(エイ)さんに連れて行って貰い、近代的な上海の町並みや古い歴史の有る観光地に2人で良く出掛けました。観光地は中国各地から訪れる人が多く混雑していますが、古い歴史的な建造物を拝見すると中国の歴史の古さを感じながら先人の偉大さに驚きます・・・。

・・・思えば60歳を過ぎ、仕事とはいえ、よもや自分が見知らぬ土地の中国で仕事をし、生活をするとは夢にも思っていませんでした。異文化の体験、交流とはよく云いますが私の人生においてこの体験は、非常に貴重なものに成ると思っております。三和社員の皆さん!未知の世界に飛び込むという事は、かなりの困難な事が伴い、本当に勇気の要ることです。仕事においても自分の経験した事の無い事に挑戦する事が多く、非常に抵抗が有りますが、そこを何とか躊躇せず!一歩踏み込んで体験し、経験する事によって必ず何かが見えてきます!恐れず、自分を信じて頑張りましょう。私の中国での生活はまだ先が有ります。この先どのような事が起こるか解りませんが、私は長年培った『三和スピリット』で挑戦し続ける所存です。

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