第246号 指導力

2021-06-30
第245号 指導力
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 先月、男子陸上100mで山縣選手が9秒95の【日本新記録】を出しました!この記録は2019年にサニブラウン選手が記録した9秒97の記録を0.02秒縮める記録となります。この記録であれば、オリンピックでも決勝進出レベルで、世界トップクラスの選手たちとのレースがとても楽しみです。日本人としては4人目の9秒台となりますが、100mのオリンピック代表枠は3人ですので、誰が日本代表になるのか!大変興味深々です。この新聞が発行される時には日本代表が決まっていますが、私の予想としてはサニブラウン選手・山縣選手・桐生選手の3名ではないかと予想しています。日本の得意としているリレーでも9秒台のメンバーが増えてきている事により、金メダルを取れる確率が上がってきているので、是非!頑張ってほしいです!!

 私の息子も陸上短距離をやっています。小学、中学と陸上部に所属し、そして今年の4月には晴れて希望する高校に入学することができ、高校でも陸上部に入部して頑張っています。今までは大会に何度も足を運び、観戦するのが楽しみでしょうがなかったのですが、今はコロナで無観客となり観戦出来ないのがとても残念です。息子が陸上を始めてからは、日本選手権や世界陸上、オリンピックなどの大会を録画して観戦するほど~どハマっています!

 さかのぼれば、1998年に伊東浩司選手が10秒00(当時日本記録)を出してから、2017年の桐生選手が日本人初めての9秒台(9秒98)を出すまでに『19年間』かかりました。9秒台を出すことの難しさというのは計りしれないものがあります。3人の9秒台を出した選手も1度記録が出たからといってその次からも出るかといえば、なかなか9秒台が出せず苦しんでいる状況です。山縣選手が自己ベスト10秒00を出したのは2017年で約4年かかり10秒の壁を打ち破りました。学生時代から特定のコーチをつけず一人で試行錯誤しながら自分の走りを追求していましたが、状況を打破するためにアドバイスを求める存在が必要だと考えコーチに指導を依頼したそうです。

 コーチの視点からの意見をもらい、それに対して考え意見を出す。自分より多くの引き出しを持っているし、自分が思ってもみない部分に課題を見出してくれると信頼関係を醸成(じょうせい)していったそうです。一人ですべてを考え、走りを追求していると、気持ちがどんどん自分の中に入り込んでいき、そこには笑顔が出る余裕もなかったそうです。今は仲間やコーチがいることで心が安らぎ、いろいろな視点から自分を見ることが出来る余裕も出て『日本記録』という結果に繋がったようです。

 まず前提としては、自分の【やる気】がなければ前には進めませんが、やる気だけではどこかで行き詰まってしまいます。そんな時は参考になる本や、今の時代であれば、WEBやYouTubeなどで検索すれば、いくらでも自分が行き詰った部分を見出してくれる【情報】をもらえますが、見るのとやるのとでは違いがあり、うまく出来る時もありますが、中々思い通りにならない時もあります。一人でやっていくには【限界】があり、そこに指導者である先輩や同僚、仲間がいて『目標達成』したり『技術向上』に繋がっていくのだと思います。

 三和機工も若い仲間が入社しています。いくつもの経験を積み、自分の【やる気】(仕事を習得する為の努力)、それに加えて先輩方の【指導力】により、個々の能力を最大限に引き出し成長していきます。私も量産製造部に所属していた時にライン責任者として毎週行われた改善会議でT顧問に指導を受け、かなり鍛えられた経験があり、今でもその経験が私の中で自信となり私の引き出しとなっています。すぐには結果がついてこなくても頑張っていれば、必ず結果がついてきます。指導される先輩方は仲間を故障させないように、信頼関係を築き!個々の能力を引き出して成長させてください。若い世代もミドル世代もスタートラインについた時に誰が先に一つ前にでるのか!!!三和五輪(将来)のメダルに向かってみんなで邁進していきましょう!
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