【三和新聞】198号

2017-07-01
第198号 『基礎が大事』
writer: 杉浦 秀幸

 梅雨は季節の移り変わりを感じさせてくれるもので、風情があります。各地で開催されているあじさい祭りは、この時期にしか味わえない楽しみの一つだと思います。植物は毎年同じ時期に芽が出て花が咲き、自然の力の凄さを感じさせてくれます。我が家の庭にもあじさいなどの花々が咲き、庭は賑やかになってきました。今回はそんな庭についてお話したいと思います。

 どちらかといえば運動することが好きで20代の頃は園芸にはまったく興味がなく、園芸は女性の趣味のように思っていました。それが8年前にマイホームを建ててからキレイな庭が欲しいと思い、園芸に興味を持つようになりました。好きなことや興味などは年齢や環境と共に変わっていくものなのでしょうね・・・。更地に理想とする庭を【イメージ】しながら時間をかけて造り上げていく『楽しさ』と『庭は自分で造り上げたい!』という思いもあり、ウッドフェンスなど一部は業者に施工してもらいましたが土の改良や花壇などは自分で施工しました。

 さて、花や芝生を植えるには・・・まず【土が大事!】と思い、土壌改良から始めました。やはり、この作業が一番大変でした!当然ですが重機などあるわけではないので荒れていた土地を、つるはしと!スコップと!根性で!深さ20cmほど掘り起こして大きな石や雑草を取り除いていきました。義父に借りた軽トラで建材屋に『サバ土』(園芸に適した土。マサ土とも云う。)を購入しに行き、運んできては整地していきました。綺麗に整地が完成したら次は芝生の植え付けです。今の時代は便利ですよね!ネットで注文すると芝生生産地から新鮮な芝生が送られてきます!芝生を植え2ヶ月もすると青々とした芝生の庭が完成しました♪

 しかし、芝生を綺麗に保つにはすごく手間が掛かります。夏場は水やりを欠かせず、水を与えれば伸びるのも早くなります。頻繁に芝刈りをすることで芝が密になり、美しい芝生にする為には伸びた芝生は短く刈らないといけないのです。今では所々にクローバーなどの雑草が生えてきて初めの様な綺麗な状態を維持するのは、とても難しく大変なことだと実感しています。畑は6、7年経ってようやく美味しい野菜が出来るようになりました。初めは採れる量も少なくて、しかも美味しくなく!ほうれん草は土の味がするほどでした・・・。色々と調べてみますとやはり土に問題があり、栄養が足りないようでただ伸びていただけでした。栄養のあるいい土にはミミズが沢山いて土中の養分を作ってくれますので、生ゴミを庭に埋めて『自然の力』と『生物の力』で土壌改良しました。初めは少なかったミミズも今では結構いるようになり、5月に植えた夏野菜の苗がグングン成長してきました。出社前に野菜の出来ばえをチェックし、収穫するのが日々の楽しみとなりました。

 大まかな庭が完成したら後は四季折々で季節の花を植え替えています。冒頭でもふれました梅雨の代表的な花である『あじさい』についてもう少し詳しくお話します。あじさいは花の色がよく変わることから七変化とも呼ばれています。土壌の酸性度によって花の色が変わり、一般に「酸性ならば青、アルカリ性ならば赤。」になると云われています。環境によって花の色が変わるのです。雨水には大気中の二酸化炭素が溶け込んでいるので、比較的雨が多い日本の土壌の多くは弱酸性だそうです。だから日本では青色のあじさいが多く、赤色の花は少ないようです。初期状態では赤色でも年月が経過するにつれ青色に変化するようです。我が家には赤色のあじさいが咲いていますがいつ青色に変化してしまうのか心配です。一連の庭造りを通して感じたことはやはり植物や野菜は土が一番大事で小まめに手入れしてしっかりと管理することが大切ということです。

 仕事も同じように【基本や基礎】が一番大事だと私は考えています。何が重要なのかを理解出来ていないと間違った方向へ行ってしまい、良い商品は決して出来ないと思います。また基本や基礎を大切にしつつ、状況の変化にも柔軟に対応できる能力も必要だと感じています。【品質は我らの命です!】しっかりとした【知識と考え】をもって行動し、基本や基礎を守るという姿勢で常に仕事に取り組むことが大切だと思います。

 

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