【三和新聞】192号

2016-12-31
第192号 『初心忘るべからず』
writer: 小谷野 一彦

あけましておめでとうございます。昨年三和機工には大きな変化がありましたが、おかげ様で無事2017年!今年へ繋げることが出来ました。ご縁をいただいた皆様ありがとうございました、本年も昨年同様よろしくお願い申し上げます。さて、私は毎年その年のテーマを決め年賀状に書いたり話したりする事を習慣にしています。因みに十数年前に初めてテーマにしたのは『今年も元気に頑張ります!』です・・・若いですね・・・今年の私のテーマは【初心忘るべからず】です!

昨年を振り返ると何処かに慢心があったかと感じる事がありこのテーマを掲げました。改めて広辞苑で調べると『始めた当時の未熟さや経験を忘れてはならない、常に志した時の意気込みと謙虚さをもって事に当らねばならないの意』と2通りの内容が載っており、後半の『志した時の意気込み』を意識しテーマとして考えた時、私の【初心】とは何処を示すのだろう?入社時か・・・?入社日の昼休憩に先輩方の前で歌った「氷雨」の時なのか?20代後半恩師から「学生気分が抜けてないぞっ!しっかりせいっ!」と叱られていた頃なのか?残念ながら社会人とし志した【初心】を見つけられずにいたら、ネットにこんな記事がありました。

このことわざのルーツは室町時代まで遡り、能を大成させた『世阿弥(ぜあみ)』が『花鏡(世阿弥の書)』の結びに書かれていた芸に対する言葉でした。世阿弥の言う【初心】は『始めた頃の気持ちや志』ではなく、広辞苑の前半にあるように『初心者の頃の未熟さや経験』すなわち『みっともなさ』を表している様なのです。未熟さを折に触れて思い出し「あのみじめな思いはもう嫌だ!」と思うことでさらに精進ができ今を正しく認識できるのだとあり、さらには【時々の初心忘るべからず】【老後の初心忘るべからず】と続きます。【時々の初心】は未熟な時期を越えたあたりから老後に至るまでの過程で初めて経験した事を覚えておくことで視野が広がる事を表し【老後の初心】とは老後にさえ学ぶ『年相応のふさわしい初心』があり、それを忘れずに限りない向上を目指す事となっています。全ては芸事に向かう姿勢の事なのですが人間の一生そのものも表している様に感じます。冒頭に書いたように昨年は『人の変動』という点で大きな変化もありましたが、技術的な判断を曖昧にしたまま事を進めたために多くの方に影響を与えてしまった事、高負荷の中で進捗を捉え切れず混乱させてしまった事など『技術判断』『負荷』といった点で未熟さが出た年でもあったように感じており、この【初心】という言葉が私の体に響いたのだと感じます・・・。

では!『打てば響く』をモットーにしている私は、何をもって【初心】とするのか。それは我々が毎朝行う唱和のひとつひとつを【初心】として、実行しようと思います。①子供の頃から「挨拶しなさい!」は誰もが躾(しつけ)られてきたことだと思いますが皆さん、自信を持って相手に『心』が伝わる声で『挨拶』出来ていますか?謙虚さを持ち、相手に伝わる大きな声で『心を込めて挨拶しよう!』②安全は最優先事項です!作業前に危険を予知して作業を行う!危険な作業を見た時は遠慮なく注意し合う『自ら徹底!安全確認!』③期限のない仕事は有り得ません。中途半端な仕事では検収日を迎えられません。お客様基準で計画をし、関係者に伝え合い関係者で補い合う『三和は納期を守ります!』④お客様の信頼はここにあり1度失った信頼は2度と戻らない!『品質は我らの命です!』⑤「これ、いくらで売るだん?」「これ、いくらで買えばいいだん!」いきなり三河弁ですが、気軽に聞いてしっかり守る『予算を守って利益を出そう!』⑥行動の遅れは言い訳に、言い訳は愚痴に変わり、愚痴は後悔に変わります『思い立ったら即行動!』⑦『過ぎた時間は戻らない!』後悔するなら金をくれ!(笑)・・・受け狙いで書きましたが、ウケませんね。こんなボケも世間様には通用しません!⑧やると決めたらトコトンまで、決めたポイントのもう一歩先までやりきる!『今日も1日120%でがんばろう!』そして朝礼唱和で【忘るべからず】これが私の【初心】です!

 

Copyright(c) 2009 SANWA KIKO CO.LTD All Rights Reserved. Design by 三和機工株式会社