【三和新聞】176号

2015-07-31
第176号 妖怪のせいなのね♪
writer: 渡辺 健二

皆さん!『妖怪ウォッチ』って知っていますよね!昨年の流行語にもノミネートされ、アニメ主題歌の『ゲラゲラポー♪』『妖怪体操♪』が紅白歌合戦に採用される等、昨年大ブーム巻き起こしたアレです。最近そのブームは落ち着きを見せていますが、小学1年生の息子と幼稚園年少の娘がいる我が家では、まだまだこのブームが続いており・・・このブームに巻き込まれ過ぎています。

まずは妖怪ウォッチをちょっと説明します。妖怪ウォッチはレベルファイブというゲームソフト開発会社(過去にはドラゴンクエスト7の開発も行い、レイトン教授やイナズマイレブンも世に出した)が発売したニンテンドー3DSのソフトで、その内容は・・・主人公が妖怪を見ることのできる妖怪ウォッチを手に入れ、至る所に出没する妖怪と友達になり、時には彼らと協力して、町の人々の悩み・問題を解決しながら物語を進めていくというものです。テレビアニメが放送開始されると人気爆発、玩具も発売され、主人公が腕にはめている妖怪ウォッチ(玩具)とそれに対応するメダル(現在500種類以上!)は品薄状態、Amazon等ネットショップでも3倍以上の価格!が続きました。昨年末に公開された映画は、公開2日間の興行収入が16億円を越え、東宝映画史上最高記録を更新したそうです。更には先日、妖怪ウォッチの市場規模が2,000億円を突破!とも報道されていました。

そんな妖怪ウォッチ、我が家は玩具から始まりました。世間で妖怪騒ぎが起こった当初、とりあえず玩具のメダルだけは買ってあげよう!と行動に移しました。・・・新しいメダルの発売日、朝からイトーヨーカドーは長蛇の列。親子連れだけでなく、おじいちゃん、おばあちゃん、赤ちゃんまでも!参加して、まずは抽選券!?並べば必ず買えるではないのです。朝10時の開店で家族4人分の抽選券とイトーヨーカドー割引券をもらい、しばしウィンドウショッピング・・・結果発表の11時、掲示板に人が群がる。当ったぁ♪♪♪半分の2人分だけど。そして次はお会計にまた長蛇の列・・・。「まだぁ」と何度も聞いてくる子供たち。僕は冷静さを保ちつつも「お前たちのために並んでるんだ!(怒)」と心中穏やかではありません。・・・そしてやっと手に入れたメダルに喜ぶ子供の顔を見ると、先ほどまでの怒りが消えていくのです(親バカ)。ちなみにメダルは1袋2枚入りで税抜180円。多くの時間を費やすことを考えると、ネットショップで3倍の値段で買った方が効率良いのでは?とちょっと思ってしまいます。

次にアニメを紹介します。アニメは日常で起こる様々な出来事が「妖怪のせいだ」という事をコント仕立てで展開し、笑いあり時に感動ありで結構面白いです。今日は何でもうまくいく、という人には『ぜっこう蝶』という妖怪が憑いていたり、幻を見るのは『まぼ老師』の仕業だ、とおやじギャグ的な面もあり・・・マスコット的キャラの『ジバニャン』初登場回では、車に向かって「僕は死にましぇーん!」と明らかに101回目の・・・『ロボニャン』登場の回では未来に帰るロボニャンが「アイル・ビー・バック!」と去っていき・・・等々、大人じゃないと分からないでしょ!(言い換えれば大人も楽しめますよ♪)というアニメになっています。

そしてゲーム。今までゲームをあまりやらせていなかった息子に、去年のクリスマスプレゼントとしてニンテンドー3DSと妖怪ウォッチのソフトを与えました。まだ1人で全てできるわけではないので、僕も教えながら一緒にやって・・・今では父子ではまってしまい協力しながらプレイしています。そして近所の父子さんたちも一緒になってこのブームに乗っかっています。近所のお父さんはレア妖怪欲しさに、朝方4時までゲームしていたとか・・・。

このように妖怪ウォッチは我が家の団欒、子供とその親たちのコミュニケーションツールとして欠かせないものとなっています。同世代の子を持つ家庭は同じような事が起きているのではないでしょうか。このブームまさに『妖怪のせい!』ではないでしょうか?・・・いや『イノベーション』と呼ぶにふさわしいものでしょう。

『イノベーション』Wikipediaによると・・・物事の新結合、新機軸、新しい切り口、新しい捉え方、新しい活用法(を創造する行為)のこと。それまでのモノ・仕組みなどに対して全く新しい技術や考え方を取り入れて新たな価値を生み出して社会的に大きな変化を起こすことを指す・・・。ゲーム開発の技術に、妖怪、時計、メダル等の様々な要素を取り入れ、子供だけでなく大人も巻き込み、家族団欒や新たなコミュニティ形成のきっかけにもなっている妖怪ウォッチ。またその拡販方法としてゲーム、玩具、アニメ、webサイト、SNS等、様々なメディアに出すこと(クロスメディア戦略というらしいです)をして幅広い人の目に触れさせています。ハード(妖怪ウォッチ)とソフト(メダル)の関係も実に上手い商売ですね。三和機工も40年間積み上げてきた技術があります。この技術を活かし、他の何かと融合できないかどうか、皆でもっともっと考え、イノベーションを興しましょう!

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