【三和新聞】1号

2000-12-01
第1号 犬好き

皆さん、いつもお仕事お疲れ様です。今回から~この様に毎月【三和新聞】なるモノを発行致します。この新聞は社内向けです。三和の毎月の出来事や、仕事に関連するコト、しないコトまで・・・特に私のコーナーは、幅広く載せていこうと思っておりますので時折「だから、なんなの?」という記事もあろうかと思いますが私の内面のプロパガンダが伝われば幸いっ!と思いつつゆっくりやっていく所存で御座いますので、どうぞ宜しくお願い致します。

1月【第26号】 犬好き

さて、今回は『犬好き』について、お話ししたいと思います。私は過去、2匹の犬を飼ったことがあります。1匹目の名前は【ドン】。ポメラニアンで、私が名付け親です。私が小学校の2年生の時にドンは家にやってきました。生後1ヶ月位でやってきたので、小学生の私の手の平にチョコンと乗るほどの大きさでした。毎日、学校から帰ると散歩に出掛け毎晩、一緒の布団で寝てました。ドンは、スクスクと成長し感情というものを見せ始めました。それはとても気品に満ち溢れプライドを常に高く持ち続けているように、幼い私には見えました。ドンが家に来て、半年ほど経ったある日曜日~いつもの様に私はドンとお散歩を楽しんでいました。ドンがウンチをしたので、ポケットからティッシュを取り出そうとした瞬間~何を見たのか猛ダッシュをしたドンのその勢いに、二人を繋いでいた綱は私の手から離れてしまいました。通りの激しい道はすぐそこにありました。危険を避けようと私は、私が走った方向について来るドンの習性を使って、自分の小学校の校庭まで誘き出す事に成功しました。<ここなら車の心配もなく、捕まえられる>そう思った瞬間、校庭開放をしていたグランドで地域の野球大会が行われているのが、私の目に飛び込んできました。<捕まえなきゃ危ない><皆の試合を止めてまでやる事ではない><恥ずかしい>そんな感情が、また校門近くの小さなスペースで捕まえようとする行動に私をさせました。ドンはとてもすばしっこく、必死で捕まえようとする私の手を掻い潜って、また校門を飛び出し、通りに出て車に跳ね飛ばされました。血塗れで痙攣するドンを抱え、丁度その交差点の一角が動物病院だったので、私は泣きながらそのドアをノックしました。眠気眼で出てきた先生に「ドンが!ドンが!!」としか私は言えませんでした。聴診器を当て、振り返った先生の右手には注射器が1本持たれてました。「君のドンはね、先生でももう助けてあげられない状態なんだ。この注射を打ってもいいかな。そうしたらドンはこんなに苦しまずに眠れるんだけど・・・。」小学生の私にその選択は迫られました。

「・・・・・お願いします・・・・・」

注射を打つ瞬間のドンの瞳を、僕は今でも忘れられません。ドンは最後までそのプライドを捨てずに、眠るように死にました。いえ、私が殺しました。私の【恥辱】という感情が、彼を殺してしまいました。それ以来、私は一瞬の判断の過ちが大変な自体をもたらす事を覚えました。いえ、ドンが命を費やして私に教えてくれたのかも知れません。

2匹目が家にやってきたのは、ドンの弟でした。ドンが逝って半年後の事です。もう子供は無理だろうと思っていたドンを生んだ老夫婦が、交尾が相当好きだったのか【大将】を生んでくれました。勿論ポメで、名付け親は私です。大将は15年間生き、老衰の為にこの世を去りました。大将はドンと全く違い、悪いことをして叱られても「おいで!おいで!!」と、猫撫で声ならぬ犬撫で声を出すと、今怒られて、引っ叩かれて、「キャンっ!」と鳴いても、また「窮鼠猫を噛む」ではありませんが、小さい身体で「ウ~」と怒り声を上げていても、「おいで!!」という犬撫で声ひとつで尻尾千切れんばかりに、一瞬でコロッと態度を変える奴でした。<こいつには、プライドというモンが無いんかいっ!!>そんな思いをさせる犬でした。人間社会にもよくある事です。いくら嫌な想いをさせる人がいても、プライドを金繰り捨てて、笑顔が出来る人・・・強いですね。プライドで生きた犬。異なったプライドを持って生きた犬。私はそんな正反対の性格の犬達に、生き方を教わったような気がします。
大将が逝って、もう2度とペットを飼うのはやめよう。そう思った私に2年程前から【猫】が2匹・・・家に住み着いてしまいました。性格はそれぞれやはり異なります。もうだいぶ時が流れて、それでも、もうあんな哀しみは2度と味わいたくないと思っている私に、突然の強引過ぎる下宿猫でした。ただ・・・時が経って、ペットはペットという使命の中で十二分に生きていたんだ。と、感じられるようになった私でもありました。猫もそれなりに可愛いですが~でも、やっぱり私は『犬好き』です。そして、今また犬を飼う事にしました。【バーニーズマウンテンドッグ】というスイス生まれの山岳地帯で牛乳馬車を引いていた、とても大きな犬です。まだ、家には来ていませんが名前は既に決めています。勿論、私が名付け親・・・【将軍】です。えっ?!その前に子供作れってっ?!?・・・・・ごもっともっ!!

初回で、こんなに長く、また、しょうも無いことを書いてしまいました。また宜しかったら~どうぞ、お付き合いくださいませ。それでは、次号まで・・・・・。

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