【三和新聞】88号

2008-03-01
第88号  審判とは何ぞや・・・

少年野球の審判をしている事を以前にも書いたが、審判を始めて4月でちょうど15年になる。昨今、審判とか審判のジャッジとかの報道で思い出すのは、「中東の笛」という言葉ではないでしょうか。ご存知の方も多いかとは思いますが、ハンドボールの審判員の判定の問題である。内容を新聞等で見たりしていると、アジアハンドボール連盟内の理事を中東の国々の大半が占めており、当然のように理事長は中東の一国である。そのような環境の中での、審判員が中東よりのジャッジをするという不可解な問題が発生している。一般的にスポーツには必ずといって審判員なる人が必要不可欠の競技である。その中で審判員の役割及び責任は公平中立なのは原則中の原則であると思う。スポーツに政治的問題等が影響したということは、思っていたと言った方が良いのかもしれない。特定の国々やチームに偏ったジャッジをするなど言語道断の思いがわく。大きな事を言うつもりはないが、審判員の大原則は組織や大会の大小にかかわらず中立な立場で判断するのが、あらゆるスポーツに携わっている人達の思いである。全ての人が適正なルールを守って競い合って欲しいと思うのが常識の考えではないでしょうか。

3月【第64号】 痛みは、後からやってくる?

私が審判をしている野球のルール(野球規則)の全てを瞬時に判断し、ジャッジをするということは相当に難しく、我々ボランティアで休日の審判をしているものにとっては不可能に近い。しかしながら、観衆や関係者は全ての審判員はルールを熟知していてジャッジをしていると思い、信頼を寄せていることは間違いないと思っている。ボランティアでも日ごろの技術向上は怠ってはならないと思っている。そうはいっても人間のすることなので失敗はつきもので、いかにその失敗を次に繰り返さないように努力することが大事だと思っている。試合では1度のミスをおこすことより、そのミスを穴埋めしようと再度ミスを繰り返すのがいちばん悪いと教わっている。

今年も野球のシーズンがはじまる。それにあわせて審判のシーズンもはじまる。今年はじめの審判講習会では、今年の新ルールの確認、フォーメーションの確認、その他の基本動作の確認を朝から夕方まで1日をかけて行う。2月初めには練習試合も行い、球審としての目を慣らした。今回は中学部担当だ。試合前の準備として、常任審判の割り当て表を書いておく。昨年から中学部は8チームになって試合が2会場開催になった。試合当日は1時間前に集合、当日の打合せを行い試合に臨む。グランドの状況はどうか。内野から外野にかけてランニングを兼ねて回ってみる。コンディションは良好だ。開会式が始まり選手たちの行進がおこなわれる。今回は小学部と合同の開会式なので19チームの行進だ。行進後に選手宣誓がおこなわれ、宣誓選手の元気な声がグランド内にひびきわたる。開会式が終わると第一試合目の準備が始まる。審判員は審判員同士の試合前のミーティングを開始、各審判の責任範囲の確認をしあう。選手たちは内外野に別れてウォームアップを開始している。両キャプテンを本部前に集合させ、メンバー表をもらい握手後トスをおこなう。先攻後攻決まった。両キャプテンにグランドルールを説明、攻守交替は駆け足でのスピード野球に協力を要請する。両チームの先発メンバーが放送で発表、選手がベンチ前に集合、審判員も開始の準備をしてグランドにでる。「集合!」の掛け声で、選手、監督、コーチ、審判員がホーム上に集まる。お互いの挨拶後、後攻側が守備につく。ピッチャーがウォームアップを開始する。投球数は7球だ。球審はキャッチャーの後ろに立ち、先発ピッチャーの直球、変化球と多種多彩な球種の軌道を眼で確認する。ウォームアップが終わり内野のボール回しをしている間に球審はホームプレート上の泥をハケで清掃しておく・・・。

本日の第一試合目の開始だ。球審が守備側、審判員の配置などを確認後「プレイボール!」と声をかけた。今年の球春の幕開けだ。

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