第235号 時代(とき)の流れ・・・

2020-07-31
第235号 時代(とき)の流れ・・・

writer: 新 妻 吾 郎

 先月の7月11日(セブンイレブン)で私は52ちゃいになった。誕生日は盛大に・・・なんて事は皆無。7月10日の夜から愛息が突発性の高熱を出し、夜中の救急診療へ連れて行くも熱が下がらず、ほぼ不眠不休の看病を3日ほど続けていたら愛息の熱はスコーンと下がり私も52ちゃいになっていたという・・・バースデー感ゼロの誕生日であった。流石にこの歳での徹夜の看病は体に堪(こた)えた。回復した愛息は駆けずり回り、私と家内は倒れそうである。いや、倒れた。倒れながらに思い出した事は『52歳』・・・それは、母が他界した年齢と同じになったという事だった。母は同月の7月に他界したので当時、私は29歳に成りたてだった。もっと早くに親御さんを亡くされた方もいらっしゃるかとも思うが・・・『孝行したい時に親はなし』である。なので、若い子達と話す機会があると「親孝行しとけよ♪」と、ついオッちゃんの~若者からは『要らん、ひと言』が出てしまう・・・・・年や。(汗)

 先日、部屋の整理をしていたら母から貰った手紙が入っている箱が出てきた。私は大学1年から北海道に渡った。19ちゃいの時だ。まぁ~この時10年後に母が他界することなどモチロン知る由もなく!それからも転々と、一人暮らし・・・一人暮らし、途中から同棲・・・まぁ~この話は割愛。たまぁ~には実家に顔は出したが、要は出たっ切りだった。なので手紙がワンサカ。その手紙の返事を書いたのかと自分に問いただすも~記憶なし(冷汗)・・・子供ってそんなモンですよね!と思いつつ、親になって初めて解るこの思い・・・。書き綴られている『言葉』を読むと、咤激励ではなく~叱咤!叱咤!叱咤!だらけ。しかも、その内容が52ちゃいの今でもグサッと突き刺さる事だらけで・・・成長しとらんなぁ~と心底、自己嫌悪。親は流石や・・・と思いつつ、何が書かれているのかをここで書き示すと「あぁ・・・納得!」と言われそうなので絶対!書かん!・・・書かんが、52ちゃいの抱負は出来た。それは【強靭な精神力を持って事に当たる】である。←ほぼ手紙の内容がネタバレやんけ。

 さて、母の死は一般的にみると早過ぎた・・・しかし今や『人生100年時代』と云われている。医療技術は飛躍的に向上し『iPS細胞(人工多能性幹細胞)』なるモノは2006年に世に出て以来、目覚ましい進化を遂げている。あと10年も経たないうちに人体を組織形成する中で脳みそ以外は全て作って移植する事が、身近な総合病院なら出来るようになるのではないかなぁ~?←私の想像だが。まぁ~言葉悪いが『死ねない時代』である。少子高齢化社会の我が日本国で、この嬉しいような哀しいような事態は年金受給バランスが更に崩れて行き、年金財政破綻に拍車をかけることだろう。先日、我が社は定年年齢を60歳から65歳に引き上げた。しかし、もし国が年金受給年齢を70歳に引き上げたとしたら・・・哀しいイタチごっこである。・・・話のベクトルがあっちゃこっちゃと向き始めたのでチョット戻そう。

 医療の経過があと『10年』経ったらとか。19歳の時『10年』後に母が他界するなんて・・・とか。『10年ひと昔』と言われるほど10年という歳月は1つの区切りであり、様々な変化が起こり、色々な物事の【節目】である。10代・20代・30代と・・・年代も然り。『お笑い界』では昨今『第七世代』とか言われているが、三和としては先代から今60代の方々が『傘』となり『縁の下の力持ち』として三和を支え、築き上げてくださった『第一世代』である。その第一世代の方々と共に仕事をし、今現在の中心となっているのが50代・40代の『第二世代』。続く30代・20代は『第三世代』今、10代の方は『第四世代』となるのだろう。それぞれの世代での役割があり、ポジションがある。飛び抜けて飛躍される方もいれば、試練を迎える方もいるだろう。全ては半永久的に次世代へ『責任ある襷(たすき)の受け渡し』をする為である。

 今年、私は社長業を受け継いで20年という節目に当たる。ジャスト2000年が社長就任であり・・・(父が他界したので、ならざるを得なかったというのが事実だが)当時、私は31歳であった。今のあなたは、お幾つですか。・・・私は決して凄いだろう!などと言いたい訳ではない。ただ、大人になって解ること。結婚して解ること。自分が親になって解ること。責任を伴う役職に就いて解ること。この『解ること』に早く気づき、皆が一枚岩となって世の中の役に立つ事業を全うする事こそ企業の責務であり存在価値がある。話は振り出し?に戻るが…私、個人としては社員の皆様の幸せと家族の幸せと三和機工株式会社を永久継続させる事が、今私に出来る親孝行であると信ずる。

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