【三和新聞】11号

2001-10-01
第11号 ほうれんそう

9月3日の朝、割れんばかりの激痛が私の頭を襲った。近くの救急病院へ担ぎ込まれた。余りの痛みに喋ることも出来なかった。看護婦や医師達は次々と「頭をどこかにぶつけたのかい?」「転んだのかい?」「偏頭痛持ちかい?」と様々な質問を私に投げかけた。付き添った妻が代弁した。「朝起きたら突然、頭が痛いと・・・」言ったか言わないかのうちに、もうひとりの医者がこう言った。「事故ったのかい?」(人の、話を、聞けよ・・・)

10月【第35号】 ほうれんそう

痛みを止める筋肉注射に座薬、そして点滴と応急処置のオンパレードで、なんとか痛みは和らいだが、3日間の入院生活を余儀なくされた。入院初日で痛みは殆ど取れたのだが、原因追及なる検査が始まった。レントゲン検査を受ける時、耳を疑う質問を受けた。「腰でしたよねぇ~」「いえ・・・頭です。」また、それに携わる検査時間を伝える看護婦さん方も次々と病室に来ては「10時からですよね?」「午後からでしたっけ?」「3時過ぎからだったかしら?」・・・てんで話が通ってない様子だった。極めつけは主治医の診察を受けているときだった。「新妻さん!今日、退院予定だけど、ごはんはちゃんと食べられてましたか?」答えようとした私より先に、ひとりの看護婦がこう言った。「まだ流動食でしたよね!」「いや、違うわよ!お粥よねぇ~!」「いえ・・・病院のご飯は不味いので、初日の1回だけで、あとは持ち込みで食べると他の看護婦さんに伝えましたけど・・・なので、今日はスタミナをつけるために朝から鰻丼、食べました。」これには主治医の先生も唖然としていた。冗談みたいなホントの話。これで誇張していないから、なお怖い。新聞紙上をにぎわす、病院不祥事の数々・・・この病院も、いつ記事が出てもおかしくないと思った。要はホウレンソウ(報告・連絡・相談)が全く行き届いていないのだ。見事なまでに間違いや無駄が多すぎる。人命を預かる重大な仕事なのに・・・ひとつ間違えたら・・・。

検査結果は出たが、とっても怖かったので大きい病院で再度、診てもらった。鼻腔の奥にポリープが出来たらしく、それが脳神経を圧迫して激痛に至ったらしい。一応、検査結果は大きい病院と一致していたので安心したというか・・・なんというか・・・。現在は処置済みで、モチロン元気モッコリモリモリですので、どうぞ御安心いただきたい。

さて、10月1日より我等、三和機工は【環境ISO14000】認定取得に向けて、キックオフ致しました。各部門、各個人に従来より仕事のウェイトは掛かりますが、従来以上にホウレンソウのウェイトをあげ【一丸】となって乗り越えていきましょう!!

5年前、少しの期間だったがニューヨークのダウンタウンに住んでいたことがあり、今回の多発テロ事件は非常に感慨深い。今尚、行方不明となっている方々、またその家族の心中を察すると、胸が苦しい。しかし、あの悪夢のような事件にもイスラム原理主義者達の綿密なホウレンソウがあった。報復を掲げ、迅速かつ的確にアメリカのホウレンソウがある。勇気を!という一途な思いで立ち上がったアーティスト達のホウレンソウ。それを支える世界各国のホウレンソウ。我ら日本政府のホウレンソウは【ソウ】の部分のウェイトがやたら大きく、動きをスローにしているようだ。同じ紙面で松本智津夫被告の第207回公判なんて記事を見ると、そのスピードにゾッとする。

Copyright(c) 2009 SANWA KIKO CO.LTD All Rights Reserved. Design by 三和機工株式会社