■私は会社から帰宅する際、必ず？・・・いや、殆どは～『帰るCALL』をする。その日、電話の向こうからは、やたらと弾む家内の声が・・・「今日は、＜いいモノ＞を買っちゃったから～気を付けて早く帰ってきてね！」「あ？・・・うん。」玄関に入ると～待ってました！とばかりニコニコ顔の家内が、後ろに何かを隠し持ちながら立っている。「はい！」渡された、その＜いいモノ＞とは～最近TV番組で高視聴率を叩き出している【トリビアの泉】の『へぇ～ボタン』・・・「はぁ？」と思う間もなく「早く！早く！」とテレビの前に座らされると、息子がキーホルダー状の小さな『へぇ～ボタン』を抱え、待ち構えている・・・。そして、テレビのスイッチON。「あのぅ～コレいくらすんの？」「１９８０円！」「へぇ～・・・高いんだね。」・・・番組を観る前からボタンを押してしまいそうな勢いである。

■「ザリガニのオシッコは～顔から出る」「パソコンのマウスの移動距離の単位は～＜ミッキー＞である」「エベレストの登山料は～1人300万円」「大相撲の力士は本場所中～全員まわしを洗わない」「十時十分の十分の読み方は＜じゅっぷん＞ではなく～＜じっぷん＞である」・・・番組内容は、ムダ知識の寸評会みたいなモンであり～気付けば「へぇ～！へぇ～！」と、のめり込み～親子揃って『へぇ～ボタン』を連打した。双方向通信にも似た感覚で、これが結構～面白い！その光景を眺めながら家内が満足そうに、こう言った。「ほぉ～ら！やっぱり面白いでしょ！絶対～TVを観ながら押したら、面白いと思ったんだぁ～！」この言葉を聞き、私は～はたと、あるコトに気付く。なんのこたぁ～ない、この『へぇ～ボタン』されど、２０００円近くもする『へぇ～ボタン』・・・フツー買うか？と思うが・・・家内には、この光景というか～シチュエーションがリアルに浮かんだのであろうと推測するワケである。つまり！『へぇ～ボタン』は・・・【ツール】なのである。

■【人は何にお金を出すか？】先日も～またもや！通販でゴルフのドライバーを買ってしまった。しかし！私はそのドライバーが欲しいワケではないのである。そのドライバーを使えば３００ヤードは飛ぶんじゃないかなぁ～という、飛ばした時の自分の姿を思い描いて、ソコにお金を出すのである。・・・釣り竿が欲しいワケではないのである。この【ツール】なら、あの大物を釣り上げられるんじゃないのかなぁ～という、その魚と格闘して、釣り上げた時の自分の姿を想像して、【手応え】を想像して、ソコに！～お金を出すワケである。・・・さて、どなたか『へぇ～』と思ってくれたかしら？つまり、モノを購入する際～人はほぼ、その全てに何かしら～その先に【ワケ】があるワケで～くどいようだが、人は【ソコに！】お金を出すのである。さて、これは【買い手】の気持ち～心理である。では【売り手】である私達は～私達のお客様の【ソコに！】を【ドコに！】導き出し、お金を出して頂くのだろう・・・。少し乱暴な言い方だが～鉄やアルミで製作されたパーツやマシンをお客様は欲しいワケではないのである。いや、欲しいことは欲しい・・・チト失言か？御免なさい。しかし、本当に欲しいモノは、もっと先にあると私は思うのである。・・・ひとつ紐解くと、それはお客様～自らが計画した、または任されたプロジェクトを成功させ、任務や責務を果たし～遂行する！ということである。では、その為に我々は何のお手伝いを！サービスを！提供していかなければ成らないのだろうか。

■【品質・納期・コスト】は当たり前！～格安コストで【海外】へと流れていく昨今～その上で、それをも上回る付加価値要素・・・私は、敢えて漠然と～こう答えておく。現状況～三和に対するお客様の【声】は、この辺りが多いと思われる。それは～「地の利があるから」「なんとかしてくれるから」・・・そして、私はもっとこう言われていきたい。それは～「安心だから」「信頼しているから」「仕事を共にして、気持ち良いから」そして更に、こういう言葉を付け加えられる事を目指したい。それは「絶えず変化して飽きないから」そして「三和じゃなきゃ出来ないから」・・・視角を先に向ければ～見えないモノが、自ずと見えてくると私は信ずるのである。