第307号 積み重ね
| 第307号 積み重ね |
writer:渡 邉 啓 史
先月からサッカーワールドカップやバレーボールネーションズリーグが始まり、日本代表の活躍が続いています。また9月にはアジア大会も地元愛知で開催されることもあり大変楽しみにしています。かつては「海外には勝てないだろう」と思っていた時期もありましたが、近年の日本チームは本当に強くなりました。海外で【経験を積んだ】選手たちが堂々と戦い、世界の舞台で互角以上に渡り合う姿を見ると、こちらまで胸が熱くなります。さまざまなスポーツの世界で日本が世界一になる瞬間を、これからも応援し見届けたいと思います。

そして観戦するだけでなく、私自身も身体を動かすことが好きで日々さまざまなスポーツで汗(時々アルコール)を流しています。朝起きると筋肉痛や筋、膝の痛みが“セット”のようについてきます。周囲から「そろそろ年齢に合わせた運動量にしたら?」と言われますが・・・身体が動くうちは動かしておきたい、そんな気持ちが強いのかもしれません。そんな私ですが、今年4月に人生初の『ウルトラマラソン(73km)』に挑戦しました。エントリー開始は昨年11月から始まり、どうしようか迷っていたところにO課長とラン友のお客様からのお誘い、そして地元・田原市開催という魅力が重なり勢いでエントリーしました。
「大会まで時間はあるし、しっかり練習すれば大丈夫だろう」と思っていたのですが・・・そう甘くありませんでした。エントリー直後、ソフトバレーの大会で膝をひねるという痛恨のアクシデント。走ると激痛が走り、まさかの“膝との長期戦”が始まりました。2ヶ月経っても痛みが引かず整形外科でCTとレントゲンを撮ると「内出血しているので安静に」との診断。走る事が出来なくてもソフトバレーやインディアカは出来たので騙しだましやっていたのが長引いてしまった要因でした。2月になってようやく走り始めましたが、痛みで練習は思うようにできず、月間走行距離は80km。3月は何とか100km走りましたが、「月100kmが限界の人間が、1日で73km走れるのか?」と自分でもツッコミたくなる状況で、スタート前から不安しかありませんでした。制限時間は12時間、距離で関門が設けられており関門時間に辿りつかなければ、そこでリタイヤとなります。コースは『サンテパルクたはら』をスタートし太平洋ロングビーチを走り田原市で一番標高の高い(約330m)大山の頂上まで登りその後、伊良湖岬先端までで約40km、後はひたすら三河湾の堤防沿いを走り、サンテパルクまで戻ってきます。
朝7時にスタートし最初の難関『大山』まではラン友さん達としゃべりながら順調に進みましたが大山登山がかなりきつく、脚が攣(つ)りそうになりながらも何とか走破する事ができました。そんなレースの中でも楽しみなのがエイド(給水・給食所)です。この大会はエイドがかなり充実していて、大葉焼きそば・あさり汁・あおさ味噌汁・シラスおにぎり・漬物・いちごなど地元の魅力が詰まった“補給食”が提供されます。エイド毎に違う補給食が準備されているので、次のエイドを楽しみに進む事ができました。
しかし、ここからは練習不足もあり大山で脚を使いきった私は、太平洋の変わらない景色が延々と続く40~65km間は何度も心が折れかけました。「自分は何のために走っているのか・・・?」と自問自答を繰り返す時間が続きました。それでも、ウルトラ経験者のラン友が並走してくれたおかげで、諦めずに前へ進むことができました。そしてついにゴール。目標は完走だったので11時間動き続けゴール出来た達成感は格別で言葉では言い表せないほどの充実感がありました。よく「なんでお金払って苦しい思いを?」とか「意味が解らない」と言われますが、正にその通りと自分でも思いますが・・・ゴールした時の達成感や満足感と今まで積み重ねてきた練習が報われる瞬間が続けている理由だと思います。今後も積み重ねてきた走力の維持と、さらなる上を目指していきたいと思います。
基礎を学び、経験を積み、継続することで力になる。日々の積み重ねを大事に一歩一歩ゴールに向けて進んで行きましょう!マラソンや練習している時は自分自身と向き合う時間でもあります。苦しい時にどう踏ん張るか、どう気持ちを切り替えるか。そうした経験は、仕事の場面でも必ず活きてくると感じています。これからも挑戦する気持ちを忘れず、日々の【積み重ね】を大切にしていきたいと思います。


