第241号 チームでアタック

2021-01-31
第241号 チームでアタック

writer: 岩 本 祐 亮

 昨年の11月中旬頃だったかと思います。三和新聞のメイン記事を書いてみないかと社長に声を掛けて頂きました。この『スポット記者』の話を頂いて率直に思ったことは「何をお題目にしようかなぁ~?」でした。それからというものお題目についてぼんやりと考えながら過ごしていましたが、折角こんな大役を任せて頂いたので、今回は私の入社時から今に至るまでを振り返ってみたいと思います。

 私が某工業高校を何とか卒業し、縁あって三和機工に入社したのは2002年の3月でした。そんな記念すべき2002年がどんな年だったかと思い返してみると、ソルトレイクシティ冬季五輪やサッカーW杯が日本と韓国で共同開催されたりと特にスポーツが話題になった年でした。では私はというと高校生気分が抜けず、仕事に対する姿勢も心構えもなっておらず先輩方や上司によく叱られていました。今でも覚えているのは『腰パン』です。最近は『腰パン』なんて言葉も聞かなくなりましたが当時は大流行しており高校生はみんなそれをしていました。一応説明しますと、パンツ(ズボン)を腰の“上”ではなく“下”で穿くファッションスタイルです。なんなら尻部で穿くぐらいの勢いだった私は当然上司に注意されました。見た目の悪さは勿論、何より【安全作業】に対して著しく反している服装なので当たり前です。いやぁ~今思えば恥ずかしい・・・。

 一方、私生活では中学・高校と続けてきたバレーボールを社会人になった後も地元のクラブチームに入り、週に2~3日は体育館で汗を流すという爽やかな時間を過ごしていました。【チームスポーツ】であるバレーボールが私は大好きです。今はもうやめてしまいましたが、それでも腕前は相当ですよ!←自分で言う。そう!信じるか信じないかはスポーツ大会次第♪という事で。折角なので学生時代のバレーボール生活を少しだけ話しますと、中学生の頃からそんなに身長が高くなかった私はアタッカーにはなれなかったのですが、余りある才能とセンスのおかげで←また自分で言う。セッターというポジションを与えられました。簡単にいうと【トス】を上げる『役割』のポジションです。バレーの醍醐味は迫力のある【アタック】だと思っていませんか?いつも勝負を決めるのはアタッカーですし、目立つのも~そして女子にモテるのも!決まってアタッカー。私も最初はそう思っていましたしアタッカーに嫉妬していたのも事実です。でも、これが違うんです。セッターがいいトスを上げないとアタッカーは点を取る事が出来ない。セッターの出来が勝負を左右する。つまり試合を支配しているのは常にセッターである私♥なのです!←自分で言いまくる。とはいえそこまで性格がひねくれているわけでもないので何とかアタッカーに気持ちよくアタックを打ってもらいたい!点を決めてもらいたい!トスワークでアタッカーを楽にさせてあげたい!という一心で必死にトスを上げていました。他にもセッターの大事な仕事として【ブロックフォロー】があります。セッターに限らずチーム全員ですが、アタッカーの打ったボールが相手のブロックに跳ね返される事を想定しボールを拾えるポジションに入って構えるのです。そうする事で仮にアタックが跳ね返されても拾って繋げて次の攻撃に移れるのです。まさに【チームプレー】です。忘れがちな事ですが私は必ずブロックフォローに入っていました。そんな優秀なセッターのいたチームは中学時に東三河大会で準優勝し、県大会にも出場する事が出来ました。ホントにいい思い出です。

 さて、仕事の話に戻しますと高校生気分も抜け組立作業にも慣れ頭角を現してきた私←もう自分で言うな!は、ひとつの仕事を任せて頂ける【担当者】として働く事が多くなっていきました。機械の組立から調整・立合い、そしてお客様の工場への搬入と最終調整、時には打ち合わせまで・・・。本当に大変です。2008年から2009年にかけては入社以来の大きな出来事として『リーマンショック』がありました。若い人達でも誰もが名前くらいは聞いたことがあるのではないでしょうか。そのくらい大変な不況でもう二度とあのような事態にはなってほしくないと切に願います。リーマンショックを乗り越えて一段と成長した私は←まだ言う。海外出張も何度か経験しました。これは【会社の看板を背負い=会社の代表者】として行くわけで、周りに仲間も居なく誰も助けてくれない状況の中でしっかりと自分の考えと自信を持ってお客様と接し、無事にやり遂げて帰ってくる事が出来た時は本当に「ほっ」としますし・・・凄く【充実感】を得られます。

 時は経ち2021年・・・入社して19年になろうとしています。今では統括係長の役職を頂き働いています。今まで同様に担当者として作業もしていますが、立場上実務以外の仕事も増えてきました。例えば、スケジュール管理や部署内の仕事の割り振りや人選などです。バレーボールに例えるなら【トス】を上げる『役割』に近いかと思います。【アタッカー(担当者)】に誰かを任命し、あとは知らん顔という訳にはいきません。いつでも【ブロックフォロー】に入れる体制をとるのがセッターの役割です。ですから【アタッカー(担当者)】には自信を持って思い切り【アタック(仕事)】して欲しいと思います。私も責任を持ってトスを上げますし、まだまだアタックも打ちます。そして、部署の皆でちゃんとフォローします!してくれます!!【アタック(仕事)】は一人でしている様でチーム全員でしているのです。【組織=チーム】だという事を忘れずに、これからも私はトスを上げ続け!ブロックフォローをし続け!アタックを打ち続けたいと思います。

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