【三和新聞】69号

2006-08-01
第69号 地球温暖化?

今日も朝から雨が降っている。今年の梅雨は異常に長いような気がする。梅雨入り前半はまったく降らずに猛暑が続き、後半になったら集中豪雨のような降り方で全国各地に多大な被害が出ている。今週は梅雨末期の大雨だとも言われているが末期かどうかもあやしいようで、梅雨明けは7月末ごろになりそうな気配である。(この記事を書いているのは締切直前の7月21日)

8月【第69号】 第69号 地球温暖化?

地球温暖化による異常気象とも言われているが本来異常気象というのは50年とか100年単位で見たときの異常変動であって、ここ数年とかのレベルでは異常気象とは呼ばないそうです。最近のような傾向が数十年続けば「21世紀前半は異常気象でした」となるかもしれません。地球温暖化についてはテレビや新聞・雑誌などでよく特集されているのですが、昨今の報道では「二酸化炭素などの温室効果ガスによる地球の温度上昇」、「地球の平均気温の上昇により極地の氷が溶け海面が上昇」が主流に思えますが、実際のところはどうなのでしょう。地球物理学とか環境工学とかには縁のない素人なのでいろいろな資料を見てもわからないことも多いし、また見比べると矛盾したデータも多く、真実はわかりません。温暖化による海面上昇にしても、南極の氷は地球上の90%にも及ぶと言われており、この氷が全て溶けると海面は65mも上昇することになりますが、しかし、南極の氷のほとんどは氷点下より遥かに下で、中心部は-50℃。周辺部でも-15℃です。氷は0℃にならないと溶けないのだから、少々気温が上昇しても、南極の氷が溶けたりはしません。むしろ、温度が上昇すると大気中の水蒸気が増えることになるので、その結果大気循環により水蒸気が南極大陸に運ばれ、雪となってふり積もり、周辺部は溶けるけれど、全体的には氷がふえるという研究結果もあります。実際、2002年度にNASAが南極の氷を観察した結果、南極半島などの周辺部では氷が溶け出しているけれど、中心部は氷が厚くなっていることが判明したそうです。

20世紀全体としてみると、100年間で平均気温は0.3~0.6℃上昇しています。ところが、南極大陸部では10年間の間に0.7℃も下がってしまいました。 似たような現象がグリーンランドでも起こっており、海岸に近いところでは温度が上がっていますが、内陸部では下がっています。現在のゆるやかな地球温暖化は、むしろ極地地帯の氷を増やしているのです。ちなみに、南極の氷と違い北極の氷は、実際に徐々に溶け始めています。こう聞くと、早とちりする人がいるかもしれませんが、南極の氷と違い北極の氷が全て溶けても、海面は全く上昇しません。何故なら、北極は海に浮いた氷山であるため、氷全てが溶けても水の量に変化はないからです。また、過去の歴史を見ると、今より暖かかった時代はいくつも存在することが分かります。恐竜が栄えたジュラ紀は今よりもかなり温暖でした。人類の歴史ならば、5000年前には現在よりも2℃。1000年程前には1℃ほど高かったと推測されています。5000年前といえば日本では縄文時代、世界では四大文明が栄えた時代です。暖房などもちろん無かったし、厚着のイメージもないですよね。逆に、今より気温が低かった1900年以前の数世紀は「小氷河期」と呼ばれています。歴史を見ると、世界は氷河期と間氷河期を繰り返しており、温度周期を見ると現在は高温期にあたります。そのため、現在の地球は(地球温暖化論とは逆に)小氷河期にはいってもおかしくない状況です。実際に1940年から1975年にかけて、一時的に世界の気温が低下したこともあって1970年代では地球寒冷化説が有力でした。ここ100年の気温上昇が異常と言われていますが、地球規模で見たら決して異常でもなんでもないただの自然現象だと考えたほうが妥当だと思います。1000年前とか5000年前の気温を測定したわけでもなく推測ですし、100年前と現在では測定の精度も違いますからね。なお、現在の気温上昇に関しては、全くの自然説のほか、大気汚染説や太陽運動説(太陽の運動に関連して、地球の温度が変化しているのは事実です)、それらの中の一つの要因だけではない複合説などもあり、どれが正しいかははっきりわかっていない状態です。それなのにこれだけ叫ばれているというのは、穿った見方をすれば「地球温暖化」・「温室効果ガス排出削減」を広めることで利益を得る人・国家があるからではとも思ってしまいます。いずれにしても個人で考えて結論が出る話ではありませんし、少なくとも私が生きている間には結果もわからないでしょうが、いろいろなデータを見るのがおもしろいので今後もこの問題については高い関心を持っていこうと思います。

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