【三和新聞】8号

2001-07-01
第8号 酒と泪と俺と俺

犬に骨ガム。猫にマタタビ。ウチの子供達は、無我夢中でシャブリつく・・・いわゆるリラックスの時間である。さて、飼い主である私は、何にシャブリつくのだろうか?・・・嫁さん・・・ちっちがぁ~う!話の筋が早くもズレてしまった。もとい、私はリラックスするために何をしているのだろうか・・・これが、本筋である。
私はよく「余裕の無い時の余裕を出したヤツの勝ち」と、自分を棚に上げ、偉そうに【うんちく】をたれることがある。つまりは、本当に心身がいっぱいいっぱいで、どうしようもない時でも、2階から、また別角度から、モノを見ることが出来るもう1人の自分を引き出す力を持っているヤツは強いよ!という意味合いである。これが、大変難しいのである。言っている自分も多少の小波ならともかく、大波が来たときは、そんな理論はどっか遠くに吹っ飛んでしまい、海底の奥底まで沈み込むのである。さて、どうしたものか・・・皆さんは、この様な場合どうされているのだろうか・・・。リラックスする方法は人それぞれ、様々と思うが、私の場合は【酒】である。酒好きの私にとって、これでは毎日がリラックスデーになっているようだが、そういう場合の【酒】は、いつもの【酒】とは、飲み方が違うのである。ひと味、違うのである。

7月【第32号】 酒と泪と俺と俺

けちょんけちょんとなって、どうにもこうにも立ち上がれない時、私はひとりで【酒】を飲みに行くのである。仲間と飲む酒はこの上なく美味く、元気づけられるのだが、こういう場合は別である。たったひとりで飲みたい時が、あるのである。飲みに行く店も決まっているのである。東京は中目黒にあるガード下の赤提灯。焼鳥屋である。何故、この焼鳥屋なのか?それは、私が初めてたったひとりで、止まり木(カウンター)についた場所だからである。かれこれ10年近く経つであろうか。当時、中目黒でバイトをしていた私は、そのバイトの帰り道、どうしようもない悲しさに、ひとり飛び込んだのである。それ以来、今でも何か事あると私は、その焼鳥屋の赤提灯なのである。止まり木に、ちょこんと止まって、紙と鉛筆を片手に酒をグイグイ仰ぐのである。飲んでぇ~♪飲んでぇ~♪飲まれてぇ~飲んでぇ~♪飲んでぇ~自分の思いを紙になぐり書くのである。書いてぇ~飲んでぇ~飲んでぇ~書いてぇ~やがて~ひとり笑いをし、時にひとり泣きをし・・・店からしたら異様な客である。その上、やがてぇ~静かに眠るのでしょう~ときたら、大変迷惑な客である・・・・。

翌朝、書きなぐった文面を二日酔い絶好調の自分が見てみるのである。チョロチョロっと書き始めた文章が、文末にいくに連れ、余りにも達筆?!すぎて自分でも解読不能になっているのである。しかしながら、その云わんとしていることは自己に対しての嘆き、戒め、落胆、歯痒さ、怒り、あわよくば叱咤激励・・・暗い男なのである。押さえ切れない激情が、その紙切れに書き記されているのである。遠く記憶の彼方にいる自分がそこにいるのである。自分はこうしたいのか!と思わせる自分に自分が出逢うことが出来るのである。そこにはもう一人の自分がいるのである・・・。これが私のストレス解消法、またリラックス方法である。【飲んでぇ~王様の耳はロバの耳戦法】と、今名付けてみたのである。皆さんは、どうされているのだろうか。

話は少しズレ込むが・・・時に人間は、アルコール飲用、妙なハイテンション、アドレ ナリン分泌、火事場のくそ力など、あらゆる【刺激】によって未知なるポテンシャルを引き出すことがあると思うのである。私の場合もその【刺激】に操られたかの如く〈あっ!今俺って良いこと言ってるジャン〉と、思ったやいなや大抵の場合、スッと忘れてしまう事が多いのである。〈おっ!これはnice idea!!〉と言った瞬間〈あれ!なんだったっけかなぁ~!!〉となるのである。この喩えは極端すぎるが、私はそれに近いものがあるのである。つまりは、この未知数ポテンシャルが引き出された瞬間、受け止めることが出来ないと非常に勿体ないと思うのである。そこで私は、この勿体なさを解消するために、【秘密兵器】の購入を決意したのである。それは、我が社のお得意様!SONYさんの製品である。ICレコーダー[ICD-BP320]最長録音23時間!64MBのフラッシュメモリ内蔵!接続キットでパソコンと連携可能!録音した音声は、5つのフォルダに99件ずつ最大495のファイルとして本体に保存し整理できるほか、録音した音声を任意の場所で区切り、複数のファイルに分割する機能や、順番の変更といった編集機能も備えている超優れモノの代物である。これだけ説明すれば【秘密兵器】もヘッタクレもないのである。これを常時携帯していれば、紙やペンがその場になくても安心でき、多彩な活用方法があるのである。重要情報、三和新聞ネタ、会議打ち合わせ、曲作り、思いついたこと全て、盗聴・・・それはいけません。【飲んで~王様の耳・・・戦法】にも使えるのである。しかしながら、ふと気付くと、そんなに絶えず携帯しているのだろうか?とか、【飲んで~戦法】の時は、ロレツが回らなくて聞き取れないのではないか?というオチがつきそうだが・・・。私にとっては、このデジタルを使うアナログ側が問題なのである。やはり、鬼に金棒!と思いきや、猫に小判か・・・・・。

【河島英五さん追悼】『酒と泪と男と女』・・・名曲である。心にジ~ンと残る1曲である。ちなみにこの名曲が世に出たのは、1975年(昭和50年)・・・三和機工創立と同年である。私はこの曲が大好きである。

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