【三和新聞】12号

2001-11-01
第12号 全員一丸

「三和駐車場!AM5:00集合!時間厳守!!本日22時までには就寝!!」そうみんなで言い合って、前日解散した。朝が非常に弱い私も、「絶対!遅刻はすんなー!」と言った手前、翌、AM4:00にセットした目覚まし時計が鳴る前に、目が覚めた。緊張感とは素晴らしいモノである・・・この物語は10月21日(日)、静岡県は袋井市で行われた『エキスパートエンデューロ6時間耐久サイクルレース』に【一丸】となって参加した三和・勇士達の記録である・・・なんちゃって。でも、ノンフィクション・・・。

6時45分。天候も良好で、レース会場であるYAMAHAのテストコースに到着した。お気楽極楽に考えていた私達は、その本格的な周囲チームの雰囲気にドッと飲み込まれた。我らは、1チーム4人編成で2チーム、エントリーした。私をリーダーとする【やるったらやるべチーム】と、Iさんをリーダーとする【いくったらいくべチーム】である。持参したチャリンコは3台。応援席を陣取ったトコまでは良かったのだが、実際に選手交代が行われるピットまでは、500mほど離れていた。この移動距離が非常にネックだったのだが、駐車位置をコースの端に追いやられてしまったので仕方がなかった。バイクチェック?準備運動?コース試走?宴会準備!!などをしていたら、30分延長されたスタート時間もあっという間に来てしまった。【やるチーム】の一番手はSh君。【いくチーム】はT君。10時キッカリにレースはスタートした。1周5.24kmあるアップダウンの激しいコースである。先頭集団はとにかく速く、集団となって風を起こしながら通り過ぎていく。暫くしてSh君がニコニコ顔で通過。しかし、T君の姿がいつまで経っても確認できないのである。そうこうするうちにトップ集団がまた通過。

「おいおい!初っぱなから周回遅れかい!」などと話していたら、遙か遠くにヨロヨロ走ってくるT君の姿が!我々の前を通り過ぎる時、「チェンジが利かない!もう1台!チェンジが!」「???」焦っているので意味不明だったが仕事の時よりマジ顔である。その瞬間、即席メカニックチームが結成され、ピットまでみんなで500m猛ダッシュ。即席といっても我が三和技術を誇るM次長を筆頭に組立のG課長、Su君、電気のKさん、豪華メンバーである。サブのバイクと交換させ、手早くギアチェンジ不良の応急処置を施すが、サブのバイクも調子が悪いと連絡が入ってくる・・・。【やる】のバイクは私が普段、トライアスロンで使用しているソレナリのバイクなので問題はなかったのだが【いく】の方は2台とも10年以上ねかせていたのを最近ムリヤリおこしたモノであり、メンテはカナリ費やしたのだが、レース中に壊れるその頻度の多さに、M次長がキレた。「なんでもっと事前に入念なチェックをしておかない!走り込みをしておかなかったんだ!何日も、時間はあったはずだぞ!乗るのはお前達なんだぞ!」・・・【偶然は、準備のできていない人を助けない】という座右の銘を心情としているM次長ならではの言葉であり、その言葉によって皆【喝】を入れられた。途中経過の発表があり、【やる】は最後尾から数えて7番目、【いく】は2番目の順位だった。それを聞いて、みんなの動きが更にスピード&パワーアップした。気合いを入れまくって走る者。次ぎに備えて休む者。選手通過や状況・情報を連絡し合う者。車体を支える者。記録をとる者。工具を持つ者。食料や水分など補給・補充・確保する者・・・それぞれのポジションにサッと就き、誰からともなく足りない所の応援に回った。「大丈夫か!」「頑張れよ!」声を掛け合い、助け合い、励まし合いながら頑張った。【一丸】となった瞬間がそこにあった。とても気持ち良く、とても熱くなれた。

16:00JUST、レース終了。2チームとも怪我人無く、無事【完走】を果たした。このようなレース参加は三和としては初体験である。応援の方々がいなければ、とても完走は出来なかった。いや、応援も選手も関係なく、ホントに【全員一丸】でのレース参加であった。誰一人、不必要な人間はいなかった。参加したみんなが解っていると思う。みんなの力で勝ち取った【完走】であった。

-結果報告-【やる】435位/494チーム中 周回数27周【いく】459位・24周。お疲れ様でした!!

追伸: 翌日、みんなの勇士を収めたフィルムを現像に出した。60枚は撮ったであろう写真が、現像可能だったのが何故か2枚・・・シャッターが壊れていたらしい。カメラの持ち主はM次長・・・カッコ良かったのに・・・・・。

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