【三和新聞】22号

2002-09-01
第22号 考える人

「行っトイレぇ~!お便器(お元気)で!」・・・(寒)。さて【究極の個室】と言えば~何といってもトイレである。私は自慢?ではないが慢性の下痢症で(お食事中の方は御免なさいである。)毎朝のお通じタイムはカナリ長い。しかも必ず3セットは行く!なので朝はいつもドタバタ状態だが、それでも新聞や雑誌など何かしらの書物持参で、フン?張りを決め込むのである。私にとって情報収集やアイデア、物事を集中して考えることが出来る空間(スペース)は、何と言っても【究極の個室=トイレ】である。

9月【第46号】 考える人

しかし真夏の猛暑、トイレで考えることは難しい。御推測の通り暑いからである。まさに鬼気迫るクソ?暑さ!・・・失礼致しました。考えるどころの騒ぎではないのである。そんな汗だくサウナ朦朧状態で先日も新聞を眺めていたら「トイレが快適!」という見出しが目に飛び込んだ。読むと松下電器さんから一般家庭向けで【初】となるトイレ専用エアコンが発売されたという記事である。従来はスペースなどの関係でトイレへのエアコン設置は困難だったらしいが、今は水洗トイレのタンクの水を使って冷房するので、室外機や接続配管が不要!すっきりスリムボディーにお手頃なお値段と来りゃ~さぁ~て買いに行くかと思った矢先!気候は涼しくなった・・・秋ねぇ・・・来年買うか、と思う次第である。さて、このトイレ専用エアコンの記事を見たとき私が思ったことは<やっと出たか>ということである。これだけ技術が進歩している昨今、なんで今まで無かったの?技術はあるけど売れないとでも思ったの?と思うばかりである。まぁ~出てからでは何とでも言えるが【究極の個室】を愛する男として、私は10年以上も前から思っていたことである。だったら作れば?と言われそうだが、正直~作れば良かった・・・と思った。チョット悔しいのである。毎朝、3度は腰を掛け、それが10年・・・デジタル進化が発展する中、こんな腰を下ろしたアナ?ログ的な所にアイデアが!!・・・大変失礼致しました。

さて、それにしても家電業界の【応用開発】はいつも先駆者的発展で感心させられる。【開発】というものは大きく言えば、2つに分けることができる。1つは【基礎開発】で、これは、現業とは全く関係のない分野へ進出することである。例えば三和が漁業を営むとか?!そしてもう1つが【応用開発】これは、現在扱っている商品の周辺から改良品・改善品・新しい商品を創り出すことである。三和的に言えば・・・まぁ~この話は置いておこう。話は戻るが家電業界の応用開発力!その商品の種類・量ともに他のどんな業界にも負けない!であろう。戦前と戦後の主婦の家事を比べてみれば分かることだが、家事を驚異的に変貌させ、女性の地位を高めたのは家電業界の功労だといってよいと思うのである。また自動車屋さんのモデルチェンジも、その応用開発の代表である。顧客により使いやすいように!長持ちするように!見栄えが良いように!より買いやすいようにという思想で、機能的に、デザイン的に改良することが大切であり【力】なのである。さてさて、三和として今、出来ることは??

さて先日も【個室】で奮?闘していた際に、アイデアが閃いた。それは今までの話からチョット逸れ、だいぶ小さいモノになるが、発想の転換!<オセロを4人で出来ないかな?>ということである。女性漫才師ではない。盤上ゲームの、あのオセロである。オセロを4人でやるということは4色の駒が必要となる。4色の駒の形といったら正四面体、つまりはピラミッドのような型である。ピラミッド型の駒をゲーム盤にそのまま置いたら、誰の駒だか皆目分からない。そこで考えた!ゲーム盤に三角形の穴をあけてしまおうと!これならバッチリだ!見事にハマる!ゲーム成立!特許だ!実用新案だ!左うちわだ!と息巻いていたら既にこの世に存在していたことが判明した。ガックリである。そのゲーム名は「テンペスト」売れ行きはイマイチのようである。よぉ~し!それならば今度は将棋を4人で!と言っていると、これは応用開発なの?とツッコミを入れられそうである。確かにコレは半分は冗談である。が、しかし我等三和は【モノを創り出す力】を持っている会社である。創造は無限なのである。何より知恵を絞り出すことである。考え抜くことである。さて、私の秘密のアイデアはまだ沢山あるが、今回は「ふふふ・・・」とだけお伝えしておこう。

今回、御題目である【考える人】~彫刻ではロダンが有名だが、あの【考える人】は本当に考えているのだろうか?見ているだけなのか?【見る】そして【考える】・・・普段、我々が事ある毎に繰り返している動作である。しかし、この【見る】【考える】の間に【思った】というトコまで来て【考え】という段階まで至らないモノが殆どではないだろうか?【考え】は【行動】を伴って、初めて意味を成す。考えた挙げ句、何もしない・・・ということもある。「何もしない」という【行動】もアリだからだ。気持ちの問題である。ロダンの【考える人】は本当に何を考えたのかは、立ち上がらないことには永遠にハッキリしない。そして、考えたことの結論が出るのは、常に【行動】の後である。

Copyright(c) 2009 SANWA KIKO CO.LTD All Rights Reserved. Design by 三和機工株式会社